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愛知における参議院選挙の結果について

2022年7月12日 日本共産党愛知県常任委員会

 

 7月10日投開票された参議院選挙で、日本共産党は、比例代表選挙で17万8千人、愛知選挙区選挙で19万8千人にのぼる県民のみなさんからのご支持をいただきました。心からのお礼を申し上げます。また、比例5人全員の勝利と愛知選挙区24年ぶりの議席奪還のために、酷暑のもとで奮闘いただいた支持者、後援会員、サポーター、党員のみなさんに心からの感謝を申し上げます。

 

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 愛知県党は、比例5人全員の当選と愛知選挙区でのすやま初美候補の勝利のために、得票目標「43万票、15%以上」をかかげてたたかいましたが、比例代表は、17万8千808票、得票率5・76%にとどまり、比例5人全員の当選に責任を果たすことができませんでした。愛知選挙区は、19万8千962票、得票率6・43%にとどまり、議席獲得にはいたりませんでした。県常任委員会として、こうした結果となったことに、深く責任を痛感しています。なぜこうした結果となったのか、中央常任幹部会が11日に発表した声明は、指導の問題として二つの点に言及しています。

 一つは、宣伝、対話・支持拡大の取り組みを勝利に必要な規模に広げ、期日までにやり遂げていくといううえでの指導的イニシアチブを十分果たしえなかった、という問題です。

 6月22日の公示時点の支持拡大は、43万の得票目標のもとで14万5千にとどまっていました。勝機をつかむ転機をつくりだすために、7月3日の志位委員長をむかえた演説会を5千人で成功させることをめざしました。演説会は、多くのみなさんの奮闘、協力によって大きく成功しました。

 それをうけ、7月4日に全県活動者会議をひらき、勝利をつかむためには、演説会の成功を力に、7月3日までの支持拡大到達23万に、あと20万の支持拡大を上積みして得票目標の43万を突破する必要があることを提起し、確認しました。この提起をうけ、多くの党員のみなさんの奮闘、読者、後援会員のみなさんの協力がありましたが、最終的な支持拡大の到達は29万で、得票目標の67%にとどまりました。

 常任幹部会は、もう一つ、こうしたとりくみの根本として党の自力について言及しています。私たちは、昨年の4中総決定で、党員拡大でも、「しんぶん赤旗」でも、前回選挙時の回復・突破を目標にかかげて奮闘しました。しかし、党員の前回選挙時は92・4%、日刊紙読者95・2%、日曜版読者は90・3%にとどまりました。世代的継承では、ある大学で、学部支部が十数年ぶりに結成される展望が生まれ、複数の大学で民青班が結成されるなど重要な前進が各地で生まれました。「綱領を学びながらたたかう」という点での新たな努力も行われました。しかし、政党間の力関係を変える力を持つものまでにはいたっていません。

 中央常任幹部会声明は、「今回の参院選の最大の教訓は、ここにあると考えています」としています。今回の選挙で、すやま候補の支持がもっとも高かったのは、ある民放の出口調査によると、10代が10%でトップ、次が8%の20代、70代以上でした。もちろん政策的な共感という問題がありますが、もっとも党員比率の高い70代以上と、この間、党勢の前進をつくりだしている青年の中で支持が高いというのは教訓的です。

 県常任委員会としても、愛知の政党間の力関係をかえていくうえでは、党員有権者比で全国33位という党勢の立ち遅れを打開することぬきにできない、ということを今回の選挙であらためて痛感しています。みなさんと、率直に意見をかわし、選挙に勝てる党の自力をつくるために、不退転の決意で臨んでいく決意です。

 

(2)

 今回の選挙は、3年にわたるコロナ危機のうえに、ウクライナ侵略による平和が脅かされ、さらに、それに端を発した物価高騰が国民生活に襲いかかるなかでの選挙となりました。それだけに県民のみなさんは、切実な要求を誰が実現してくれるかを、真剣に模索をしていました。

 日本共産党の訴え――平和の問題では、軍拡を許さず、憲法9条を生かして東アジアに平和の体制をつくる「外交ビジョン」、暮らしの問題では「やさしく強い経済」をつくる5つの提案にもとづいて対話できたところでは、党派をこえて共感がひろがり、支持がひろがったことは間違いありません。

 しかし、私たちが有権者と対話したのは、全体の5%ほどしかありませんでした。それは、自民党にすり寄ることで要求が実現できるかのように訴える維新の会や国民民主党への幻想を打破して、自らがもつ要求の実現を日本共産党とすやま候補に託そうという流れを、とりわけ最後まで投票先を迷っていた無党派層のなかに生み出すものにはなりませんでした。

 

(3)

 平和と生活の危機が強まるなか、これまで以上に各党が訴えた公約を実現するのか、どういう態度をとるのかに、県民の鋭い目が向けられていくことになります。日本共産党愛知県委員会は、候補者としてたたかったすやま、高橋両常任委員を先頭に、訴えた政策の実現に当選した議員のみなさんはじめ党国会議員団と力をあわせ、全力をつくしていきます。

 とりわけ、党中央常任幹部会声明がよびかけた憲法9条を守るたたかいは、党の真価が問われるたたかいです。常任幹部会のよびかけにこたえ、憲法9条を守ることを公約にかかげた立憲民主党や社民党、そして民主団体や共闘組織、9条の会など諸組織とも協力しながら、一大県民運動をおこしていきます。

 あらゆる分野で県民の願いを実現するたたかいの先頭にたち、それと一体に、強く大きな党をつくり、次の機会では必ず雪辱を果たすために力を尽くしていく決意です。

以上