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東栄町 町長解職住民投票へ 入院・透析、地域医療守れ

 愛知県東栄(とうえい)町選挙管理委員会は26日、透析患者や町民でつくる「東栄町をよくする会」が提出した、村上孝治町長の解職(リコール)署名969人分のうち956人分が有効と発表しました。請求に必要な署名数(有権者の3分の1、908人分)を上回り、縦覧期間中に異議申し立てがなければ、町長の解職を問う住民投票が行われます。

 村上町長は医師不足や赤字を理由に町が運営する診療所「東栄医療センター」の救急医療を2019年3月にやめ、20年3月には透析を中止。入院・透析・救急なしの新・診療所の建設計画(22年7月開院予定)を進めています。

 「東栄町人工透析・入院を守る会」は今年3月に入院・透析・治療を義務付ける直接請求署名1076人分を提出しましたが、町議会は反対多数で否決。町民有志は否決を受けて、「よくする会」を結成。受任者69人が4月1日からリコール署名を集めてきました。

 選管発表後の記者会見で請求代表者の浅尾大輔さんは「北設楽郡唯一の入院・透析を守りたいという町民の思いの勝利です」と語りました。静岡県浜松市の病院で人工透析中に審査結果を知った請求代表者の西谷賢治さんはLINE(ライン)で「朗報を知りホッとした。多くの受任者の苦労が報われてうれしい。署名をいただいた人たちと、よりよい町づくりをしたい」とコメントしました。

(5月28日 しんぶん赤旗)