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大村知事のリコールを求める署名の選挙管理委員会調査結果をうけて

2021年2月3日 日本共産党愛知県委員会

 高須克弥氏が代表となってとりくまれた大村知事のリコールを求める署名について、愛知県選挙管理委員会が調査の結果を発表しました。調査をおこなった全43万5334筆のうち、有効と認められない署名は36万2187筆で全体の83・20%にのぼりました。日本共産党は、この署名運動について、2020年11月13日の声明で市民・県民に受け入れられず失敗に終わったと表明しましたが、選挙管理委員会の調査結果でさらにそのことが明らかとなりました。

 直接請求権は憲法95条と地方自治法に定められた住民の権利です。今回の高須氏を中心としたリコール運動は、この直接請求権を不正に利用したものであり、住民の権利を貶(おとし)め、直接民主主義をだいなしにしたものと言わざるを得ません。法で定められたルールを踏みにじってでも自分たちの主張をおしつけようとする姿勢の表れであり、民主主義への冒涜(ぼうとく)です。

 この運動の応援者として高須氏とともに街頭宣伝に参加して署名をよびかけた河村たかし名古屋市長も、その責任を免れません。河村市長は、記者団の取材に「僕も被害者」と言い放ったことに多くの市民が唖然としました。市長自らが積極的によびかけた署名活動で不正が明らかになれば、その責任を感じて市民に謝罪をするのが、市長として当然とるべき態度です。それを「僕も被害者」と言うことで責任を免れようとするのは、詭弁以外の何ものでもありません。

 コロナ禍のなか河村市長がやるべきは、市民の命と暮らしを守るために、県と力を合わせPCRの社会的検査の実施や医療体制の確保、くらしと生業への補償などを行うことでした。しかし、河村市長は、知事との対立を煽り、リコール署名運動にのめり込むことで、感染拡大を収束させる積極的な手立てを怠りました。この河村市長の態度が、市民の命とくらしをおびやかす結果になっていることは明らかです。歴史を改ざんし「表現の自由」を踏みにじる運動に賛同したこともふくめ、河村市長に市長としての資格はまったくありません。

 日本共産党は、4月に行われる名古屋市長選挙で、広範な市民、野党とともに河村市長を退陣に追い込み、市民の命と暮らし、民主主義が守られる名古屋市政へと転換するために全力を尽くします。

以上