愛知県日進市の県口論義運動公園で6日、住民が抗議するなか、航空自衛隊各務原基地(岐阜県各務原市)の第4高射群が地上配備型迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の訓練を実施しました。
PAC3の訓練は、県内では2年前に小牧基地で実施され、基地外での訓練は初めて。全国でも東京・有明(10月9日)に次いで2例目です。
防衛省が発表したのは今月1日。県民や周辺住民は何も知らされていませんでした。ところが、県平和委員会らが5日に県庁へ中止を申し入れた際、防衛省は昨年11月に公園の調査を県に以来し、今年6月以降、県・日進市と調整してきたことが判明。県は休園日(水曜日)を指定していました。
訓練は午前8時反ごろミサイル発射機やレーダーなど載せた車両5台が公園に到着。機材を展開しましたが、ミサイル発射機の故障で中断。自衛隊が会見し、「展開までの時間の見積もりはできたので、滞りなく訓練を終えた」と述べました。
住民ら20人が抗議しました。午前6時から監視していた棚瀬一博さん(68)は「突然の話なのに、省庁は休み。どこにも聞けないまま当日になった。自衛隊は市民に知らせる必要がないと思っているんじゃないか。監視していく必要がある」と話しました。共産党や未来ネットの日進市、長久手氏の市議も抗議しました。
日進市在住の池住義憲・元立教大学特任教授は「安倍政権は、軍備の日常化や防衛の地域化を狙っている。北朝鮮が仮にミサイルをアメリカに撃ったとして、移動や展開の時間を考えると非現実的な訓練であり、外交と対話に力をいれるべきだ」と語りました。
(11月7日 しんぶん赤旗)