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リニア計画〝ずさん〟愛知住民いっせい行動総会 塩坂氏が指摘

塩坂氏の講演を聞く総会参加者=5日、名古屋市中区

 愛知県内の環境や公害問題に取り組む住民団体でつくる「健康と環境を守れ!愛知の住民いっせい行動」実行委員会は5日、名古屋市中区で、静岡県リニア新幹線環境保全連絡会議委員の塩坂邦雄氏を招いた記念講演会と総会を行い、100人が参加しました。

 塩坂氏は、静岡県が大井川の水源問題でJR東海と協議している環境保全連絡会議の地質行動・水資源専門部会委員会です。

 講演で、複雑な地質構造の南アルプスについて「JR東海は当初、トンネルを掘るにあたって、一つの地質と考えていた」と、計画のずさんさを指摘しました。トンネル掘削による生態系の破壊に対し、JRの示す対応策は希少種を他の場所に移すなど、とても実編的とはいえないと批判しました。

 県内の団体が活動報告。設楽ダム建設中止を求める会前代表の市野和夫さんは、ダム予定地に活断層があることを指摘、「ダムは活断層の存在が指摘されながら作られようとしている」と批判しました。

 名古屋市天白区の相生山への道路建設について、相生山自然を守る会の藤井全子さんは、一度廃止された計画がいきなり復活し出している状況を語り、日本共産党の田口一登市議は「一度廃止されている事業。(道路は不要という)市民の要望を強めていく必要がある」と指摘しました。

(10月8日 しんぶん赤旗)