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不自由展再開へ 署名2次分を愛知県知事・名古屋市長に提出

署名を提出する池住氏(右)=30日、名古屋市役所

 国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた問題で、池住義憲・元立教大学特任教授らは30日、大村秀章愛知県知事(実行員会会長)、河村たかし名古屋市長に「公権力の介入に抗議し、企画展の再開を求める」署名3447人分(第2次)を提出しました。県民文化局、市観光文化局の職員が応対しました。

 署名は池住氏や醍醐聰東京大学名誉教授ら研究者・弁護士9氏が呼びかけ、第1次分(日提出)と合わせ1万138人に達しました。

 提出後、池住氏は「河村市長など公権力の介入は表現の自由を脅かし、国民の知る権利を奪うもの。署名は1カ月足らずで愛知県だけでなく全国から集まった。『表現の自由を守れ』の思いを受けとめてほしい」と強調しました。

 神戸市から駆け付けた西川幸さんは「あいちトリエンナーレの芸術監督の津田大介氏が参加予定の神戸市で開くシンポジウムが中止になった。脅迫や抗議で自分たちの意に沿わない企画を中止できるという悪しき前例を作った。ぜひ再開を」。元教員の男性は「暴力による脅迫や政治的な圧力を絶対に許さない断固たる態度を取ってほしい。開催期間は残り1カ月余。一刻も早く再開してほしい」と訴えました。

 市職員は「15日提出の署名は市長に届け、意見や要望もきっちり伝えた。今回の内容もきっちり伝える」と答えました。

(8月31日 しんぶん赤旗)