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衆院比例東海ブロック3議席へ奮闘 新春予定候補者てい談

 
 次期衆院選で、現有2議席から3議席への躍進をめざす比例東海ブロック。新しい年を迎え、現職のもとむら伸子、しまづ幸広の両衆院議員と新人の中野たけし予定候補(三重2区重複)が、総選挙に向けた抱負や展望について語り合いました。(司会は伊藤幸記者)

 ―昨年は市民と野党の共闘が大きく広がりましたね。
 もとむら 私も新潟県知事選の応援にいき、紆余(うよ)曲折はあっても、市民と野党が本気で力を合わせれば政治を動かして変えることができるんだって確信をもちました。今年はそれをもっと発展させる年だな、と思っています。

■ 国会内でも共闘
 しまづ 国会のなかでも共闘が進みました。野党の共同提案も15本だしましたし、所属する内閣委員会でも法案審議のときには民進党が質問時間の便宜をはかってくれるなど協力関係ができました。野党共闘が委員会のなかにも波及し、力をあわせることができたというのが印象に残っていますね。
 中野 三重県では参院選1人区で野党統一候補の芝博一さんの勝利をかちとることができました。最初はお互い握手もできなかったところから、市民も野党も行動をともにし、同じプラカードを持って街頭に立つ。一つひとつの積み重ねが信頼関係を築き、私たちも候補者自身も変わりました。その一体感のなかで反共攻撃も打ち破って競り勝ったというのはすごく大きいことで、衆院選でこの流れを本格的な流れにしていきたいですね。
 もとむら 愛知でも地域レベルでは共闘が始まっています。年末の自由党愛知県総支部連合会の結成大会にも民進党や社民党議員のみなさんとともに参加しあいさつしました。
 中野 この新しい政治の流れは止まらないと思います。三重県鈴鹿市では2015年8月に民進系や保守系議員も含めて安保法制反対の300人集会を成功させました。その後の市議選では共産党が議席を増やし、選挙前に否決された安保法制の慎重審議を求める請願を採択したんです。同時に住民の暮らしを守るという点でも共闘、前進が始まっています。

■ 浜岡原発廃炉へ
 ―東海ブロックにはさまざまな政治課題がありますね。
 しまづ 東海ブロックには原発があり、基地があり、リニアの問題があり、いろんな分野で安倍政権の暴走政治に直面しています。震源域の真上にたつ世界一危険な浜岡原発の問題では、なんとか力を合わせて再稼働をストップさせたいと思います。
 もとむら 一昨年9月の戦争法強行以降、東海ブロックを見ても、戦争する国づくりが進んでいることを痛感します。名古屋港に日米共同訓練のための米軍の武装品が初めて降ろされ、米軍需産業の下請けとして三菱重工のF35戦闘機の最終組み立て工場と重整備の拠点づくりなど、今までなかったことがどんどん進んでいます。愛知で最終組み立てしたF35戦闘機は、試験飛行で岐阜基地に行くことにもなるでしょう。戦争につながるどんなことも見逃さず、それをはねかえしていかないといけないと感じています。
 中野 多くの労働者を抱えるこの地域で安定した雇用も大きな課題だと思います。大企業を呼び込んで地域を発展させようというのはもう破たんが明らかです。農林水産、地場産業、中小零細を支えて安定した雇用をつくっていく。高校を卒業したら、もう戻ってこないという状況から、永住できる状況をつくりだすことが必要です。
 もとむら 先日、岐阜県の飛騨地方に行きました。映画「君の名は。」で注目されて観光地は外国人の方もたくさんいらっしゃるのですが、広大に人口減少の地域があります。そこの部分をどうするかという政策を、共産党として押し出してほしいという現場の声もおうかがいしました。
 しまづ 私も質問でとりあげましたが、人口の流出は、最低賃金の問題にかかわってきますよね。中小企業を応援して、地域間格差をなくし1000円、1500円に引き上げることが必要です。
 もとむら リニアの問題では、3兆円もの公的資金を投入するのに、国会で質問しても本当に無責任な答弁です。こんな人たちがリニアを推進し、それによって生活を壊される人がいる。絶対に許せません。ストップさせるためにも共産党の議席を大きく伸ばしたいですね。

■ 4県共同の力で
 ―総選挙に向けての抱負を聞かせてください。
 中野 市民と野党の共闘で共産党が一方の極になりえたのは、いっせい地方選で県議席を回復したことも大きいと思います。がんばっても実を結ばないという時期がありましたが、この1、2年で実を結び始めたと感じます。北勢地区委員長として、選挙でも党勢でも前進するという好循環をつくりだすことができる手ごたえも感じています。党そのものを語り、「安心して託せる政党」と理解を広げ、東海4県共同の宝の2議席を3議席へ、挑戦者としてがんばりたいです。
 しまづ 野党共闘の要として、共産党を大きく躍進させたいですね。市民と野党の共闘と共産党の躍進で安倍政権打倒へ限りなく大きな一歩を踏み出したい。私が入党したのは70年代の遅くない時期に民主連合政府を、というときでした。今まさに市民と野党の連合政権ができるかどうかというところにきていますから、全力でがんばりたいと思います。
 もとむら 今年は憲法が施行されて70年の節目の年でもあります。被爆2世としても、戦争はしない、武器は持たないと誓い、個人の尊厳を何よりも大切にしている平和憲法を守りぬきたい。その画期となるような年にしたいですね。東海ブロックで3議席以上を必ず獲得し、去年広がった市民と野党の共闘をもっと発展させて、改憲勢力3分の2体制をなんとしても打ち破る決意です。
(1月7日 しんぶん赤旗)