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報道萎縮招く政権圧力 名古屋でメディア支配考える講演会

 
 名古屋市中区で2日、安倍政権のメディア支配が何をもたらすのか考え合う講演会が開かれました。結成1年を迎えた「NHKを考える東海の会」が主催。用意した資料が足りなくなるなど、市民ら100人以上が参加しました。

 砂川浩慶・立教大学教授が「安倍政権とテレビ」と題して講演。国境なき記者団(本部・パリ)が毎年調査する「報道の自由度ランキング」を示し、安倍政権のメディア支配は第1次政権(2006年)から始まっていると指摘し、「メディアの萎縮を招き、さらに支配は強まる」と懸念を示しました。
 公共放送のあり方について、社会的弱者や少数意見の立場に立った独自の報道が重要だとして、「メディアが政権から受けた圧力は、メディアが自ら積極的に報道する必要がある。異常さに慣れてはいけない。NHKの役割は重要。スタッフを励ますうえでも、いい報道は激励してほしい」と話しました。
 池住義憲代表は、同会が行った参院選報道のモニター調査をもとに、「選挙報道の時間は前回の3割減。正確な情報を得るためにも、有権者、視聴者として声をあげていこう」と述べました。5日にはNHK名古屋放送局に「今後の国政選挙報道の在り方」についての提案を申し入れる予定です。(回答は31日までを指定)

 尾張旭市から参加した男性(70)は「安倍政権に屈しちゃいけない。真実を報道しなくなったら日本が崩壊する」と話しました。
(10月5日 しんぶん赤旗)