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制服向上委員会とトークセッション 岡崎の青年たち

 
 「平和って、どんな時、感じるの?」。愛知県岡崎市の青年が8日、社会派アイドル「制服向上委員会」のメンバーを招いてトークセッションを開催。平和を願う素直な発言に、会場から盛んな拍手が送られていました。(愛知県・加能拓人)

■ 愛知・岡崎の青年たち
 主催したのは、おかざき九条の会。次代を担う若者に、戦争被害の実相を伝え、平和について考えてもらおうと「平和フェスティバル」を企画。岡崎市制100周年記念事業の一つに選ばれ、当日は延べ500人ほどが参加しました。
 トークでは、岡崎の青年5人が自己紹介をかねて、平和と感じるのは「ボーとしている時」「子どもの寝姿を見ている時」「友人と話をして笑っている時」などと発言。制服向上委員会のメンバー4人も「亀3匹と日向ぼっこしている時」「子どもと散歩している時」などと紹介し、笑いに包まれました。

■ 心脅かす奨学金
 「平和が脅かされていると感じる時」については各人がフリップに書いて答えました。「奨学金」と書いた大学院生の男性が「夢をかなえたいと思って進学したのに、800万円の借金を抱えている」と語ると、会場から驚きの声。「心おだやかじゃないので、平和を脅かすと思います」
 「18歳選挙権」と書いた大学1年の男性は、最近になって選挙権について知ったことを明かし、「関心の薄い人が多くて不安だ」といいます。
 制服向上委員会の野見山杏里さん(18)も「シールズなど積極的な学生もいるが、興味のない学生も多く、このまま選挙に行くのかと思うと不安。なんとかしなくては」。
 中学3年のりあんさんは「児童虐待をみると悲しくなる。子どもが子どもらしく笑っていられる社会を」。なつきさん(20)は自殺者が多いことをあげ、「若者が追い込まれ、死を選んでしまうのは本当に悲しい」。
 橋本美香さんは「憲法改正は平和を脅かす」と述べ、「戦後70年一度も戦争に巻き込まれることがなかったのは世界に誇れること」と語ると大きな拍手に包まれました。

■ タブーなくして
 安保法制についても、「政府が信用できないので反対」「はっきり言って憲法違反」「戦場に行くのは私たちの世代。絶対に人を殺させてはならない」と話し合いました。
 「どんな日本にしたいのか」との問いには、岡崎の青年が「若者が気軽に社会や政治に参加できる日本にするため、岡崎から発信していきたい」「一部の人の思惑で戦争になるのでなく、平和を実現するため、みんなで知恵をしぼる社会にしたい」。橋本さんは、芸能界の「政治タブー」を批判し、「自由に発言できる社会にしたい」と話しました。
 参加した幸田町の男性(29)は「若い人がどんどん立ち上がっている。安倍首相の暴走を止めて、日本の平和をみんなで守っていきたい」と感想を語りました。
 この日は、沖縄米軍基地問題を描いた「ひまわり」の上映、岡崎空襲などの平和パネル展。ライブでは、非戦や平和を求めて歌う僧侶シンガーの鈴木君代さん、天白真央さん、岡崎市出身のタップダンサー舞音&響が出演。制服向上委員会は奨学金無償化を願った新曲「学びたいのに学べない」など6曲を披露し、歓声に包まれました。
(5月13日 しんぶん赤旗)