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図書館建設一から審議 小牧で初会合

 
 ツタヤ図書館計画が住民投票で否定された愛知県小牧市で13日、新市立図書館建設審議会の初会合が開かれ、市教育委員会は「図書館の建設方針」を議論するよう諮問しました。

 審議会委員は、学識経験者や公募市民など21人で構成。住民投票をすすめた「小牧の図書館を考える会」の渡辺育代共同代表も含まれます。長野県塩尻市立図書館長などを歴任した内野安彦氏を会長に選任しました。
 会合では今後の進め方について議論。図書館の運営を市直営にするのか、民間に任せる(指定管理)のか、現図書館の増築・改修か、別のところに新築するのかなど、一から審議することが確認されました。
 委員の中で、市全体の活性化とセットにした図書館像を描くべきではないかとする議論がありました。それにたいし別の委員は「駅の賑わいを出発点に考えるのでなく、どういう図書館が必要なのかから考えるべきではないか」とのべました。
 他の先進的な図書館の見学や図書館司書を招き経験を聞く機会を設けるなどの提案もありました。

 諮問は、図書館の建設方針をまとめることだけに絞られました。審議会条例では山下史守朗(しずお)市長も諮問できることになっていましたが見送られました。山下市長は、ツタヤ図書館計画をたてた際、「駅前のにぎわい」を目的としていました。当初、市長側は街活性化論を審議会に持ち込む動きを見せていましたが、「ツタヤ再燃」などと批判する声が議会内外で上がったため引っ込めた格好です。

 山下市長は審議会冒頭、「市長が諮問することで議論がとらわれることを避けたい」とのべる一方、議論の行方しだいで自ら審議会に諮問する意向も表明しました。
 委員の任期は1年。次回は今月25日。
(4月15日 しんぶん赤旗)