愛知県の青年たちが原爆被災者から被爆体験を聞き、被爆者の証言を映像記録としてDVDに残す取り組みをしています。
愛知県平和委員会・青年学生部は名古屋市内で4日、総会に先立ち、原爆症認定訴訟(ノーモアヒバクシャ愛知訴訟)原告の高井ツタヱさん(79)被爆体験を聞きました。
高井さんは、姉の山田初枝さん(83)と長崎の爆心地から5.4キロメートルで被爆し、いとこの安否確認のため2キロメートルまで近づき高濃度の放射線を浴びた状況を話し、「私は慢性甲状腺炎に苦しんでいます。裁判をおこすまで友人、知人はもちろん、亡くなった夫や子どもにも被爆を明かしませんでした。差別や偏見が怖かったからです」と涙ながらに語り、「核兵器や戦争はなくさねばなりません。戦争法案は絶対に通してはいけません」と強調しました。
ビデオ撮影した塚本大地・県原水協事務局次長は「これまで40人を超える人の体験談を記録しました。今年は被爆70年。早く2枚目のDVDを完成させ、高井さんのように今も原爆症に苦しむ被爆者の声を伝えたい」と話しました。
最初のDVDが2012年に完成。同年の原水爆禁止世界大会の海外代表に贈呈。県内の平和団体や青年団体にも活用されています。
(2015年7月15日)