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市と後援会共催 「憲法紙切れにさせぬ」「戦場に後方も前方もない」

 
 愛知県弁護士会は23日、名古屋市内で「憲法9条から考える~集団的自衛権」と題する講演会を開き、会場満員500人の市民が集いました。講演は名古屋市と共催。「安倍政権の戦争法案で憲法が紙切れにされてしまう」と懸念する声がだされました。

 学習院大学大学院教授の青井未帆氏と、元アフガニスタン武装解除日本政府特別代表の伊勢崎賢治氏が講演、対談しました。

 戦争法案について青井氏は「改憲の手続きを経ずに改憲したに等しいことがやられようとしている。9条が紙切れにされてしまう」と指摘。改定された日米ガイドラインについては「指針に過ぎないから国会の承認が不要と政府はいうが、日米合意だから実行しないといけないものと扱っている。立憲主義を否定するものだ」と批判しました。

 伊勢崎氏は、安倍首相の好戦的な姿勢について「国民の意識を変えるために小出しに法改正し、いつか自衛隊員の犠牲者が出たときに一気に改憲に持っていこうとしているのではないか」とのべました。「後方支援」の名で戦闘地域に自衛隊を派兵することにたいして伊勢崎氏は「現場では前方も後方もない」と一蹴しました。

 大学4年の女子学生(21)は「戦争できる国づくりには反対。相手に説得できるように語りたいので知識を得たいと思って参加しました。テレビでは伝えてくれない紛争現場がどうなっているか分かってよかった。そこを出発点に考えたい」と語りました。

(5月24日)