ニュース

福島の声をつなげよう~子どもたちに安心な未来を~ 「手渡す会」つどい

 

「福島のこえをつなげよう~広がれ かぎりなく」-。東日本大震災、福島原発事故から3年余りの12日、愛知県の「子どもたちに安心な未来を手渡す会」(略称・手渡す会)が名古屋市の北文化小劇場でつどいを開き、180人が参加しました。

 手渡す会は、2012年2月に「原発ゼロ、命が大事。安心な未来を」と願う人たちによって発足し、現在190人を超える人が賛同しています。これまで学習会や子宴会などをおこない、「さよなら原発集会」にも参加してきました。

 6人の女性が代表世話人になり、その一人、杉崎伊津子さんがあいさつしました。
「私たちは、今を生きるおとなの責任として、子どもたちを守り、夢や希望をつなげ、各の時代を終わらせ、自然に生きる未来をつくり、手渡したいと思っています。安倍政権が、原発ゼロを求める大多数の世論を無視し、原発を『重要なベースロード』と位置すけるエネルギー政策を閣議決定しました。原発推進の撤廃を求め共同の運動を広げましょう」と訴えました。

 名古屋市在住の詩人、石黒真知子さんがつくった構成詩「広がれ 限りなく」が披露されました。石黒さんは昨年秋、手渡す会の人たちと福島を訪問し、仮設住宅でくらす被災者の声を聞き、誰もいなくなった街の様子を見てきました。放射能への不安、復興への思い、原発ゼロへの願いがこめられた詩を、手渡す会の人たちが朗読しました。

 「福島から伝えたいこと」をテーマに、福島県立高教組の大貫昭子女性部長が福島の現状を報告しました。3年以上も仮設住宅で暮らす生徒・児童の勉学条件の悪さを詳しく紹介し、医療的ケアが必要になっている状況も語りました、「原発事故の実態を多くの人に知ってもらいたい。二度と恐ろしい体験を子や孫にさせてはならない。一人でも多くの人とつながって、原発ゼロの日本をつくりあげたい」と強調しました。

 吉本芸人の「おしどりマコ・ケン」のトークショーもおこなわれました。二人は芸能活動拠点を大阪から東京に変えて3か月目に震災にあいました。東京電力の記者会見に毎回参加し、「原発マニア」になったことを軽妙な話し口で紹介し、会場を沸かせました。

 参加した元教員の男性(66)は「福島の教員実態がよくわかった。憲法で保障された教育を受ける権利が侵されている。国は子どものための施策を早急に実施すべきだ」と語りました。

 福島県出身の女性(34)は「事故から3年以上になり、マスコミから福島の記事が少なくなった。国民の関心が薄れたときをねらって原発を再稼働しようとしている。マコ・ケンが圧力に屈せず、政府の原発推進を爆笑トークで痛快に批判してくれうれしかった」と話ました。