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福祉施策拡充求める 労組など予算編成で名古屋市と懇談

 

  名古屋市内の労働組合や福祉団体でつくる「市民犠牲許すな連絡会」は11月7日、市と来年度予算編成について懇談し、福祉・医療施策の拡充を強く求めました。

 あいさつに立った早川純午代表は、「国が『税と社会保障の一体改革』の名で社会保障制度を大きく後退させようとするなか、自治体が住民福祉を拡充させなければ市民の暮らしはいっそう困難になる。市民が安心して暮らせるよう力を尽くしてほしい」と述べました。

 参加者は市営保育所20園を廃止・民営化する市の計画を撤回するよう要請。全国福祉保育労働組合東海地方本部の服部公一書記次長は「名古屋の保育の根幹を支えてきた、公立主体のスタンダードな保育が崩れてしまう児童福祉法にもとづく保育の公的責任を放棄する、民営化計画は大反対だ」と述べ、全国最多となっている市の待機児童解消は公立園の増設で対応するべきだと主張しました。

 市側は「公立園の数は減るが、セーフティーネットなどの機能を高めていきたい」と述べるにとどまりました。

 参加者はさらに、介護保険料の引き下げや市独自の減免制度の実施を求めました。

県社会保障推進協議会の小松民子事務局長は、介護施設向けアンケート調査に触れ、「掃除や調理などの生活援助時間の利用時間が減少している。市も利用抑制の実態を調査し、国に改善を求めてほしい」と要望しました。

市側は「実態を把握したいと考えている。必要があれば国へも要望していきたい」と述べました。

 会は、敬老パス無料制度の復活▽国民健康保険料の引き下げ・減免制度拡充、学童保育予算の大幅増額、障害者地域生活支援事業の応益負担の撤廃―なども求めました。(11月9日)