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原発事故 子育てママが講演会

自然エネルギーへの転換は大切

 

福島第1原発事故による放射能汚染から子どもを守る、母親たちの講演会が6月8日、愛知県大府市で開かれ、自然エネルギーへの転換を呼びかけている田中優・未来バンク理事長が講演しました。
 発起人は、4人の子育て中の安保(あぼ)成子さん(43)=名古屋市緑区=。福島県いわき市から、2人の子を連れて避難してきた父母の話を聞いたことがきっかけで、保育園のママ仲間と一緒に講演会を企画し、様々なグループに声をかけ、チラシやツイッターで呼びかけました。
 講演会には286人(大人246人、子ども40人)が参加。1歳の子を連れた女性(29)は「国と東電の発表は訂正ばかりで、何が安全なのか不安です。真実が知りたい」と話しました。
 安保さんがあいさつし、「今回の事故は、いつ私たちの身に起きるかわからず衝撃を受けた。被災地では子どもが戸外で遊べず、食べ物も心配だという。子どもの未来を壊す世の中をつくってしまったことが悲しい。現状と、子どもを守るためにできることを学びあおう」と訴えました。
 田中氏は「放射能に安全な基準はなく、被ばく量に比例して被害が出る。地震が多発する日本で、原発を造ること事態に無理がある」と指摘。消費電力量の4分の3を占める企業用の料金体系を変えることを軸に社会全体で節電に取り組み、原発に頼らず、日本の技術力を生かして自然エネルギーに転換することなどを訴えました。
 質問タイムで、「子どものプール遊びは大丈夫か」「東京ディズニーランドに行くことはやめた方がいいだろうか」「洗濯物にも気をつけなければならないのか」などの疑問が出され、田中氏は一つひとつに答えました。
 小学生と3歳の子を持つ男性(30)は「自然エネルギーへの転換の大切さを知った。問題意識が薄れないよう、日常的にできることをはっきりさせ、選挙権の行使も大事にしたい」と話しました。(6月10日)