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被爆者を励ますつどい 名古屋

全員の原爆症認定必ず

 

 原爆症の認定を求めて名古屋高裁に控訴している被爆者を励ますつどいが1月16日、名古屋市千種区で開かれました。あいち被爆者支援ネットワークが主催したものです。県内では2003年4月に4人が名古屋地裁に提訴し、07年1月に2人が原爆症と認定され、中村昭子さんと森敏夫さんの2人が控訴しています。
 開会あいさつにたった「核戦争に反対する医師の会・愛知」の徳田秋世話人は、「被爆者たちは戦後長い間、病気や差別に苦しんできました。被爆者の体験を人類の負の遺産として若い世代に継承しなければなりません。裁判に勝利し、核不拡散条約(NPT)再検討会議を成功させ、今年を核兵器をなくす第一歩の年にしたい」と語りました。
 原告弁護団事務局長の樽井直樹弁護士が講演し、「原爆は60年以上経った今も被爆者の体をむしばみ続けている。こんな残虐な兵器は二度と使用してはならないし、存在させてはならない」と強調。「唯一の被爆国である日本の政府が、本気で核兵器を廃絶する立場に立たない限り、世界から核兵器をなくすことはできない」と述べ、核抑止力論にしがみつく鳩山政権を批判しました。
 出席した中村さんは、「被爆後ずっと1人で苦しんできましたが、裁判を通じてたくさんの仲間ができて、ありがたく思っています。必ず勝利して、国に原爆症と認めさせたい」と語っていました。判決は3月11日に出される予定。(2010年1月21日)