愛知県の日本共産党日進市委員会は21日、「人間らしい働き方と生き方を求めて」のシンポジウムを同市で開き、70人以上が参加しました。
作家で首都圏青年ユニオンの浅尾大輔氏、トヨタ自動車社員の石田邦芳氏、愛労連事務局長の榑松佐一氏、党衆院東海比例予定候補の八田ひろ子氏が、参加者らと討論しました。
会場から「病院は経営難で冷房が切られ、首にタオルを巻いて仕事」「保育士の娘は毎日遅くまで働き、働き続けられるか不安」「先輩が新入社員を育てる余裕がない」など、労働の矛盾が全職種に広がっているとの発言がありました。
党市委員会の代表は「労働アンケートを行い80通の返信のうち、月100時間以上も残業する人が3人いた」と報告しました。
石田氏は「車の売れ行き不調で期間従業員の雇い止めが増え、労働者は生活の見通しが立たず人格まで否定される」と告発。榑松氏は、労働相談の多くが労基法以下で就業規則すら示されず、「若い経営者は労基法をまったく知らない」と指摘しました。
浅尾氏は「若者の仕事と生活の絶望感が80年前の小説『蟹工船』の時代と重なり共感を生んでいる」と指摘。若者たちが労働組合をつくり団体交渉で自らを守り、自己責任論を打開しはじめたと話しました。
八田氏は「過労死する人のほとんどが、サービス残業を強いられていた」と指摘。日雇い派遣を禁止し、労基法を守る職場をつくるためにも共産党の躍進が必要であり、「変えるチャンスが総選挙。力を合わせれば、閉塞した社会からの出口がつくられる」と訴えました。