日本共産党の八田ひろ子元参院議員は14日、愛知県甚目寺町にある公立尾陽病院(甚目寺、美和、大治、七宝の4町で運営)を訪ね、市川健次院長と医師不足問題で懇談しました。
尾陽病院は医師不足で2005年に産科・小児科の入院を廃止。さらに今年4月以降、医師の退職や大学医局への引きあげと深刻な実態が想定され、院長も医師確保に全力をあげています。
院長は「このままでは業務を縮小し、患者を断るしかなくなる」と苦しい胸の内を明かしました。
「政治の大本にかかわります。国が抜本的な対策をしなかったら取り返しがつかなくなる」と八田氏。院長は「税金をどこに使うかという問題です。高齢化社会なのに医療費総額抑制は無理がある。日本は先進諸国のなかでも医療にかける金が少なすぎます」とのべました。
八田氏は、議会も超党派で医師確保に立ち上がっているとのべ、「運動に希望がもてる。住民に実情を訴え抜き、手をつないで打開していきましょう」と激励しました。
院長は「世論が大事です。多くの医師が月100時間以上の残業と、過労死ラインをオーバーしています。労基法を守っても病院を運営できる医師の数が必要で、国はそういう制度をつくる責任がある」と応じました。