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愛知県知事選挙(1月18日告示、2月4日投票)予定候補者 革新県政の会が阿部精六氏を正式擁立

12月10日「愛知民報」

 あべ精六県知事予定候補者
 革新県政の会は4日、名古屋市内で第3回団体・地域代表者会議を開き、来年の愛知県知事選(1月18日告示、2月4日投票)に、元愛労連議長のあべ精六氏(66)を擁立してたたかうことを決定しました。

 知事選には現職の神田真秋氏(55)=自民党・公明党推薦=、前犬山市長の石田芳弘氏(61)=民主党・社民党推薦=が立候補を表明しています。

 革新県政の会は11月9日に開いた第2回団体・地域代表者会議で、あべ精六さんを知事選候補に確認しつつ、石田氏との共同の可能性をさぐるとしていました。

 4日の代表者会議で、羽根克明同会事務局長は、石田氏側との協議実現に努力し、11月28日に革新県政の会と石田氏側が協議の場をもつことになっていたが、民主党と連合愛知の強い反発で協議が事実上不可能になったと経過を報告。民主党、連合愛知の妨害を「県政の流れを変えたい広範な県民の願いに背くもの」ときびしく批判しました。

 そして、「広範な県民との共同をすすめ、県民本位の県政実現へ全力をつくしてたたかおう」と呼びかけ、知事選候補としてあべ精六さんの正式擁立を提案。大きな拍手で確認されました。

 代表者会議は「本日をもって選挙本番体制に突入」すると宣言。あべ氏必勝にむけ、機関紙「みんなの県政」の全戸配布、団体・地域での活動強化をすすめ、12月22日には知事選勝利総決起集会を開くなど、知事選の取り組みを急速に盛り上げる構えです。

あべ精六氏の決意表明を紹介します

 この間、県内を回って県民のみなさんの意見を聞いてきました。4年前、8年前の知事選と大きく違っています。それは県民の暮らしが非常に厳しくなっていることです。

 毎日のように首長が逮捕され、子ども達のいじめの問題など深刻な事態になっています。職場ではリストラで仲間が分断されています。私がおこなっている労働相談は月100件を超えています。就職したら全く約束の労働条件と違うなど次々と相談が入ってきます。働くルールが破壊され、なかなか問題が解決できないなか「政治」を変えることの大切さを感じています。

 国政と県政、地域の問題がひとつになって考えられる状況になっています。どう打開するのか。県知事選に真正面から立ち向かい、県民のみなさんの願いを果たしていくことだと思います。

 私は知事として二つのことが大切だと思います。一つは、今の県政はオール与党に支えられ、愛知万博や中部空港建設などトヨタを初めとする財界の影響が見え隠れする県政です。財界にものの言える知事が重要です。もう一つは国の数々の悪政に、県民を代表して国に注文をつけることです。これが知事を選ぶ分岐点だとおもいます。

 県民の期待に応え、革新県政の会の政策を訴え、みなさんといっしょに県政を変えます。

【あべ精六氏の略歴】

 1940年生。66歳。岩手県立岩谷堂高校卒。愛労連議長、革新県政の会代表幹事。現在、革新・愛知の会代表世話人、愛労連労働相談センター所長。

解説 共同妨害の民主党・連合愛知

 革新県政の会と石田芳弘氏側との「共同」の話し合いが実現しなかった問題で、民主党、連合愛知の責任は重大です。

 新聞報道によれば、石田氏の支援組織「あゆちの風ネットワーク」の堀内守会長は26日、記者団に対し、革新県政の会と11月28日に面談することを表明。

 同日午後に開かれた「あゆちの風」役員会で、堀内会長発言に対し、連合愛知から「組織の動きが鈍る」、民主党関係者から「支援で得るものよりダメージが大きい」と、堀内会長が個人の立場で革新県政の会と会うことに強い難色を示した(中日新聞)。

 革新県政の会は重要政策が一致すれば石田氏を支援する考えだったが、民主党県連や連合愛知の反対で、期限とした4日までに石田氏側と公式な政策協議が実現せず、阿部氏当選に全力をあげることにした(朝日新聞)と報道されています。

 新聞報道からも、民主党、連合愛知の「共同」への妨害が露骨におこなわれたことは明白です。

 民主党、連合愛知の「共同」の妨害は「県政を変えたい」という県民の願いを踏みにじるものといえます。