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【06.06.04】広がる子どもの医療費助成制度 飛島村では中学卒業まで無料

6月4日「愛知民報」

 子どもの医療費助成制度は、県と市町村が保険医療の自己負担分を公費助成する制度です。子育て世帯の医療費負担軽減策として住民の強い要求になっています。現在、県内63の全市町村で、無料制度を実施されています。そのうち小学校入学前まで通院・入院ともに無料化しているのは55市町村です。

    主な自治体の子どもの医療費助成 

 自治体名         助成の状況 
 飛島村  中学卒業(15歳)まで通・入院が無料
 高浜市  16歳まで通・入院の助成(患者1割負担)
 弥富市  小学卒業(12歳)まで通・入院が無料
 甚目寺町  〃
 設楽町  〃
 大口町  8歳未満までの通・入院の助成(患者1割負担)
 西尾市  7歳の年度末まで通・入院無料
 名古屋市  小学入学まで通院無料、小学3年まで入院無料
 津島市  5歳未満まで通・入院が無料
 犬山市  4歳未満まで通・入院が無料
 南知多町  〃
 美浜町  〃

  中学卒業の15歳になった年度末まで通院・入院とも無料にしているのは飛島村です。高浜市は16歳までが助成対象ですが、無料は県補助がつく4歳未満まで。それを超える年齢は医療費の1割を患者が負担しなければなりません。

 弥富市、甚目寺町、設楽町はいずれも小学校卒業まで通院・入院とも無料です。

 名古屋市は小学校に上がるまで通院は無料です。今年4月から入院無料を小学3年生まで広げました。しかし、1歳以上には通・入院とも所得制限があります。

 大口町は今年度から通院・入院ともに8歳未満まで助成しますが、無料は4歳未満まで。それを超える年齢は1割の患者負担があります。西尾市は今年度から小学2年生まで通院・入院とも無料になりました。

 犬山市、南知多町、美浜町は、通院無料が4歳未満児にとどまっています。津島市は通院無料が県の補助に1歳上乗せした5歳未満となっています。

 県下で財政力ナンバーワン1なのに、「並」の小学校就学前までの無料にとどまっているのが豊田市です。同市の日本共産党の大村義則市議は小学校卒業までの無料化を求め運動をしています。

 愛知県の乳幼児医療費無料制度は1973年に愛知県が市町村への補助制度として導入し、市町村で実施されるようになりました。

 神田県政は1割の患者負担制度を導入し無料制度を廃止しようとしましたが、日本共産党県議団や医療団体、市町村が反対し、無料制度が維持されています。

 県の補助対象年齢は4歳未満児まで。少子化で県の予算は05年度の約59億円から今年度約55億円に減り、県の負担は軽減されています。県の補助拡大を求める声が高まっています。