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愛知県検証委 不自由展再開求める 知事「条件整え再開目指す」

 国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」が展示中止に追い込まれた問題で、愛知県の検証委員会(座長・山梨俊夫国立国際美術館長)は25日、「条件が整い次第、すみやかに再開すべき」だとする中間報告をまとめました。

 報告書を受け取った芸術祭実行委員会会長の大村秀章知事は、「しっかりと受け止め、条件を整えて再開を目指したい」と述べました。

 検証委は、関係者から聞き取りなどを行い企画展が中止に至った経緯や再開に向けた議論を進めていました。

 この日まとめた報告書では、再開にむけて「脅迫や電凸(電話による攻撃)などのリスク回避策を十分に講じること」や「展示方法や解説プログラムの改善・追加」に言及。具体例として、日本軍「慰安婦」を象徴する「平和の少女像」については、「事前に様々な背景の説明をしたうえで、ガイドツアー方式で鑑賞いただく」としています。

 天皇の写真などをコラージュした大浦信行さんの映像作品については、「今の場所では作家の真意が理解されにくい。別途会場で上映し、作家に思いも語ってもらう機会を作る」などとしています。

 また写真撮影とSNSによる拡散を防ぐルールの徹底を求めています。

(9月26日 しんぶん赤旗)