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子ども食堂の輪広げて あいちネットワークが総会

総会で食堂運営の報告や取り組みなどを交流=16日、名古屋市千種区

 「広げよう、つなげよう子ども食堂の輪」―あいち子ども食堂ネットワークが創立から2年をむかえ、名古屋市内で16日に第3回総会と交流集会を開きました。県内各地で子ども食堂の運営や支援をする人など120人以上が参加しました。

 ネットは、子ども食堂の輪を広げ、ゆるやかなつながりから、だれもが地域で安心して暮らせる社会をめざして結成されました。

 山崎正信共同代表は、県内の子ども食堂が2年間で40から140に大きく広がり、ネットの会員も創立時の20団体から60団体に増えたと報告。「ネットは、行政や企業、個人と食堂をつなぐ中間支援も担っている。さらに理解を深め、支援が広がるよう展開したい」と話しました。名古屋中ロータリークラブの永野光容さんが来賓あいさつしました。

 杉崎伊津子共同代表が1年間の活動を報告。愛知県が子ども食堂促進へ、開設費補助に最大10万円、参考書・児童図書などの購入費補助を始めたと強調しました。「愛知県子どもの居場所づくり推進協議会」が発足することになり、ネットからも委員を送ることを紹介。「子ども食堂への期待はいっそう大きなものになっている。食材の安定的な確保のために情報発信も強める。地域ごとのネットワーク体制を強化していく」と話しました。

 子ども食堂の実践報告では、「おいでん家子ども食堂」(岡崎市)を運営する三輪晴美さんが地域ごとの子ども食堂の必要性を訴えました。「うちは岡崎市内で2番目にできました。まだまだ少なく、遠くから来る子どももいます。一人で来ても安心して過ごせる場所にするには、子どもたちの歩ける距離に食堂が必要。市内の食堂と連携して広げたい」

 「こどもNPO」(名古屋市緑区)の山田恭平副理事長は、困窮家庭の学習支援や社会参画・体験活動など紹介し、「社会のゆがみが子どもたちに集中している。子どもも社会参画の一員。子どもたちの声を聞いて、社会につなげたい。子どもとおとなが一緒になって、持続可能な社会をつくっていくことが大事」と語りました。

 参加者は地域ごとに5グループにわかれて、経験や取り組みを交流しました。

(6月21日 しんぶん赤旗)