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わがまちふるさと 豊川市 戦争遺跡に平和公園

 豊川市は愛知県の南東部に位置し、日本三大稲荷とも呼ばれる豊川稲荷の門前町として栄え、自然豊かな三河湾と山々を臨む歴史ある街です。「平成の大合併」で旧豊川市と旧宝飯郡4町(一宮、音羽、御津、小坂井)が合併し、現在の人口は約18万6千人です。

 戦時中、豊川には東洋一の兵器工場と呼ばれた「豊川海軍工廠(こうしょう)」がありました。総面積約330㌶の敷地で、動員学徒を含め5万6700人が働き、日本海軍の武器、弾薬の7割を生産。1945年8月7日の空襲で動員学徒など2500人以上の命が犠牲になりました。

 戦後、名古屋大学所有地になった約18㌶の敷地には戦争遺跡がそのまま残っており、20年以上にわたる跡地保存の会などの運動が市を動かし、今年6月に平和公園(約3㌶)がつくられました。自治体による戦争遺跡を含んだ平和公園の設置は広島、長崎に次いで全国で3番目です。

 いま市では、巨大ショッピングセンターの進出や旧町の文化会館を廃止して大型文化会館が計画され、演奏や演劇、歌など市民やアーティストが利用する旧町の文化会館の存続を求める運動が起こっています。誰もが安心して暮らせる街をめざします。(佐藤郁恵市議)

(10月4日 しんぶん赤旗)