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働いた分の金くらい払え 裁量労働広げるな 若者ら街頭宣伝

 「裁量労働制」拡大など盛り込まれた「働き方改革」関連法案に反対する街頭宣伝が25日夜、名古屋市中村区の名古屋駅前で行われ、約100人が集まりました。最低賃金1500円への引き上げを求める若者でつくる「エキタス東海」の呼びかけ。

 労働者や弁護士、学者らが次々にスピーチ。エキタス東海の熊谷茂樹さんは、「働くものの願いと逆行する働き方改革関連法案は今すぐ取り下げるべきだ」と訴えました。

 愛知働くもののいのちと健康を守るセンターの吉川正春さんは各地で起きる過労死・自死の事例を紹介し、「裁量労働制の拡大は、有能な若者が1年にも満たず、使いつぶされる企業風土をさらに助長する」。保育士の樽見香さんは「ただでさえ残業が多い福祉の現場に制度が持ち込まれれば崩壊する」。県立高校に31年勤務する教員は「教師はずっと昔から定額働かせ放題。部活はほぼボランティアで土日もない」など訴えました。

 参加者は「働いた分の金くらい払え」とボードを掲げ、通行人にアピール。「裁量労働制はいらない」などコールしました。「名古屋過労死を考える家族の会」の内野博子さんのメッセージが代読されました。

 ツイッターを見て参加したという内山大樹さん(24)は、「周りは毎日のように残業している。NHKや電通の過労死の問題も人ごととは思えない。さらに働かせて残業代も払わなくしてしまう裁量労働制には反対です」と語りました。

 野党へ参加を呼びかけ、日本共産党の井上さとし参院議員、本村伸子衆院議員、すやま初美参院愛知選挙区予定候補が参加。井上議員は「働かせ改悪の法案を出させないためにも野党は力を合わせて頑張る」と連帯あいさつ。立憲民主党の近藤昭一、吉田統彦両衆院議員のメッセージが紹介されました。

(2月27日 しんぶん赤旗)