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育てた野菜に誇り 農大祭

 愛知県岡崎市にある県立農業大学校岡崎キャンパスで2日、「みんなの農大祭―はばたけ情熱の翼」が開かれ、約3000人の県民が訪れました。学生が育てた農畜産物の直売コーナーでは、市価より安いこともあって、多くの人が買い求め、大にぎわいでした。

 同校は農業後継者や新しく農業を担う人を育成する目的で設立された2年制の専修学校です。岡崎キャンパスには農学科と研修科があります(長久手キャンパスに研究科)。農学科では主に高校を卒業した人(年齢制限なし)が農業の実践的技術や知識を学びます。早朝から夜まで家畜の世話や農作物の管理を行うため全寮制です。定員は1学年100人。研修科は農業者への技術・経営の研修を行い、約1年間の長期研修には約50人の研修生がいます。

 同校学務科の職員は「近年は非農家の子弟が増え、今年度の農学科学生197人のうち7割近くが非農家の子弟です。卒業生の約半数が就農するとともに、農業関連企業に就職する学生も多くいます。なお、最近では、非農家出身の卒業生が、農業法人に就職し、従業員として農業に従事する「雇用就農」が増加しています」と話しています。

 露地野菜専攻でハクサイなどの野菜を販売していた学生(21)は「親は一般企業の会社員です。子どものころから山登りなど自然が好きで農業に関心がありました。学校で基礎から学べてよかったです。自分の作ったおいしい野菜に誇りをもっています」と言います。

 鉢物・緑花木コーナーでシクラメンを販売していた鉢物・緑花木専攻の学生(20)は「10月の長雨で、生育が遅れ農大祭に間に合うか心配でした。朝顔など花の栽培が好きです。卒業後は園芸関係の仕事がしたいです」と語りました。

 「自分の育てた名古屋コーチンは最高。日本の農業をめぐる状況は厳しいですが、いいブランド品なら世界と勝負できると思います」というのは養鶏専攻の学生(20)です。

(12月8日 しんぶん赤旗)