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2017年度予算をみる 愛知県

 愛知県は前年度比0・2%減の一般会計2兆5210億円の来年度予算案を発表しました。
 大村秀章知事は、「人、モノ、カネ、情報を呼び込み、イノベーションによる新たな産業と雇用を産み出す」と強調し、「日本一の産業競争力を一層強化するための予算」と説明。大企業応援を強めた予算となっています。

 「世界をリードする日本一の産業の革新・創造拠点」として、リニア新幹線の関連事業、ジェット、FCV(燃料電池自動車)の普及促進、自動走行車の実証など新たな自動車産業支援に前年に引き続き多額の予算を投入。7月開催の「ロボカップ2017世界大会」を機会に「世界に誇れるロボット産業拠点」を目指すとしています。
 三菱重工のMRJのために県営名古屋空港の駐機場整備として6億円(総事業費約20億円)を計上。この駐機場は自衛隊の次期戦闘機F35を最終組み立てする三菱重工小牧南工場にも接しています。
 市町村が運営している国民健康保険を来年度から「県単位化」するため、基金積立などを計上。県は市町村からの納付金を決定・収納、給付に必要な費用全額を市町村に支払う、市町村は県が示す標準保険料を参考に保険料を決定・徴収し、県に納付することになります。市町村の主体的運営が損なわれ、保険料の引上げが懸念されます。

 党県議団が県民と力を合わせて県民の願いが実現しました。県営住宅の維持修繕費は6%増の48億円を計上、この3年間で10億円(27%)の増額となりました。特別支援学校の空調・トイレの整備が一気に進展。年間10教室程度だった空調設置が、3年間で全教室(約千教室)に設置されます。
 議員団が県議会で一貫して取り上げてきた、軽度・中等度難聴児の補聴器購入に対する助成制度創設、職場環境改善支援事業、若者職場定着支援事業が新規計上、学童保育クラブの運営費・整備費が大幅に増額されました。県民のみなさんの貴重な成果です。
(党県議団事務局長・西田静郎)
(2月25日 しんぶん赤旗)