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「建国記念の日」に反対 歴史的根拠はない

 
 今年で51回目となる「建国記念の日」に反対する集会が11日、名古屋市で開催され、500人が参加し、会場は用意したいすが足りなくなりました。県内の歴史、教育、憲法などに関わる団体でつくる実行委員会の主催。

 主催者を代表して名古屋歴史科学研究会の広瀬憲雄さんがあいさつし、「実在したとみられない初代天皇即位の日と言われ、歴史的根拠はない。憲法の思想・信教の自由を踏みにじるものであり、認めることはできない」と述べました。キリスト者集会の原科浩・大同大学教授が連帯あいさつしました。
 木村草太・首都大学東京教授が「改憲問題について―天皇の生前退位と憲法9条」と題して講演しました。安倍政権が憲法に自衛隊の役割を明記しようとしているが、「日本が非武装を選択できる素晴らしい国際社会を目指そうという9条の理念をないがしろにするものだ」と批判。憲法が保障する基本的人権にも触れ、「学校や家庭といった身近な現場から、具体的な場面で人権の大事さを理解することが必要であり、憲法を実現するということにつながる」と語りました。

 参加者は、「戦争を支えたイデオロギーである『紀元節』の復活・『建国記念の日』を承認しない私たちは、日本を『戦争できる国』にする一切の動きを許しません」とする集会アピールを満場の拍手で採択しました。
 参加した女性(44)は、「9条は世界への約束事。簡単に変えていいものではない」と語りました。
(2月14日 しんぶん)