ニュース

リニア工事の騒音・土壌汚染…環境心配 本村議員らが視察

 
 日本共産党愛知県委員会は28日、JR東海がすすめるリニア中央新幹線(東京・品川―名古屋)で工事の始まった名城非常口工事現場(名古屋市中区)を視察し、西区の沿線住民と懇談しました。本村伸子衆院議員、わしの恵子県議、青木ともこ、西山あさみ、柴田民雄の各市議、須山初美県常任委員らが参加しました。

 工事現場は官庁街の一角の名城東小公園です。以前は周りを木々が生い茂っていましたが、今は工事のために一部が伐採され、仮囲いもされ、その一部が透明の板になっています。
 住民との工事説明会で中の様子がわかるようにして欲しいとの意見が出ており、一部透明になったと考えられます。しかし、そこだけ中にもう1枚囲いがあり、中の様子は見えなくなっています。視察参加者から「形だけ」「見られたくないのか」と声が上がりました。
 工事では、まず直径約40?、深さ約90?の縦穴が掘られます。その予定地は「土壌汚染区域」の掲示がされ、周りが囲まれていました。名古屋市が6月23日に基準値の1・8~2・5倍の鉛とその化合物が検出したと発表した地点と合致します。市議らは「どう処理し、どこに持っていくのか追及しないと」と話していました。
 工事車両は、1日最大200台(横穴含まず)と想定され、住民からは騒音、振動、通行の安全などが危惧されています。青木市議は「環境アセスで市長からも対策とるよう意見が出されています。JRからの回答があるのかも含めて追及したい」と話しました。

 工事現場から名古屋駅方面へ約1?の西区那古野では地下40?より浅いところを通るため、地権者の承諾が必要となります。
 住民との懇談では、「家の真下をリニアが通る」という70歳女性は「JRの説明会は高飛車でした。土地に少しでもかかれば地価が下がるのに具体的な説明がない」と憤りました。隣家がルートにかかる家の女性は「電磁波が気になり、娘には住み続けなくていいと言っている」と話し、国家的事業で進むことに「半分あきらめがある」と心情を打ち明けました。
 本村議員は、住民を激励し、「政府が財政投融資でリニアに公的資金を投入しようとし、法案も出される予定です。みなさんの声も聞かず横暴にすすめる事業をやめさせるため、国会で頑張ります」と話しました。
(8月30日 しんぶん赤旗)