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みんなの力で子どもに平和渡す 父母ら参加 保育のつどい

 
 子どもの未来を守ろうと、「第22回あいち保育と子育てのつどい」が22日、名古屋市中村区の同朋高校で開かれました。保育士や父母が次々と訪れ、1000人以上が参加しました。愛知保育団体連絡協議会(愛保協)などでつくる実行委員会が主催。

 昨年4月から子ども・子育て支援新制度が始まり、保護者が入園手続きのややこしさや、希望通りに入園できない実態に怒りの声をあげています。
 実行委員長の近藤直子・日本福祉大学名誉教授は、戦争法廃止を求める国民の共同が広がり、「保育園落ちた。日本死ね」のブログが大きな反響を呼んでいると指摘。「一人の力は弱くても、みんなの力を寄せあれば大きな力になる。子どもが平和で生きがいのもてる未来を切り開りひらこう」と訴えました。
 イラク支援ボランティアの高遠菜穂子さんが「イラクから見る日本 暴力の連鎖の中で考える日本国憲法」と題して講演。高遠さんはイラク国内で市民が政府軍と過激組織ISによるテロ行為の両方から脅威になっている実態を報告し、「戦争法によって米軍への自衛隊の『後方支援』が拡大し、イラク・シリアで自衛隊が活動することの現実味が増した。憲法9条を活かし、『戦争する国づくり』から『戦争を止める国づくり』が必要」と強調しました。
 東日本大震災で被災した子どもたちとの出会いで作られた「ぼくらは げんき」の大合唱。「検証『子ども・子育て支援制度』」、「映像・メディアと子どもの発達」、「親子で楽しむ人形劇」など27の講座・分科会で参加者は交流しました。

 民間保育園の保育士(35)は「子どもが好きで保育士になっても、遅くまでの勤務や低賃金で後輩が多く辞めていく。処遇改善をしないと、保育士不足は解決しない」。2人の子を連れて参加した女性(29)は「下の子も姉と同じ保育園を希望したが家から遠くの保育園になった。送迎が大変。保育園を増やしてほしい」と話しました。
(5月25日 しんぶん赤旗)