ニュース

老朽化・教室不足深刻 本村議員が特別支援学校視察

 
 全国の特別支援学校で校舎の老朽化や生徒増による教室不足の問題で、日本共産党の本村伸子衆院議員は22日、愛知県立三好特別支援学校(みよし市)を訪れ、高村葉子校長らから実態を聞きました。牧田充生みよし市議が同行しました。

 同校は1975年設立。みよし市だけでなく近隣市からも知的障害児が通う小学・中学・高等部を備えた特別支援学校。現在の児童・生徒数426人(83学級)、教員は188人です。文部科学省は適正規模を小中高等部合わせて生徒数200人(40学級以内)としています。
 本村議員らは高村校長の案内で1階から順次、校内を見て回りました。職員が「校舎に暖房設備がないのでコートを着たまま見学してください」という寒いなか、生徒らは元気に卒業式のコーラス練習に励んでいて、本村議員らが拍手で激励しました。
 築40年の校舎は老朽化が目立ち、廊下や壁の塗装ははがれ、天井は雨漏りの跡が残っています。廊下や壁は職員が修理し、雨漏りは県が緊急修理しました。
 教室不足のため特別教室7つを普通教室に転用。倉庫も転用したため倉庫の物品が非常口近くの廊下に置かれ、災害時の緊急難が心配されます。
 食堂は全生徒が入れないため、小3以下は職員が教室に運び配膳。高2、3年生は自分で調理室から教室に運ぶため障害のある生徒にとって負担が重く、衛生面でも問題があります。

 教室見学後、高村校長らと懇談しました。
 高村校長は「みよし、日進、長久手など人口急増地域なので、今後も生徒急増が予想される。生徒増に対応した学校施設充実が課題」と強調。「生徒の大半が自閉症児なので、教員が音楽など視聴覚に訴える授業を工夫している。卒業生の就職難が心配」と語りました。
 本村議員は「現場の先生たちの大変な努力を目のあたりにしました。教育環境整備へ、12年ぶりに党議席が回復した県議団と協力して取り組みます」と語りました。牧田市議は「学校から要望された巡回バスのバス停設置など学校所在地の自治体として支援したい」と話しました。
(2月26日 しんぶん赤旗)