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ツタヤ否定後の新図書館 「考える会」と市長が懇談

 住民投票でツタヤ図書館計画が否定された愛知県小牧市で、運動を主導してきた「小牧の図書館を考える会」は9日、山下史守朗市長と初めて懇談しました。市長は、4月からスタートする新図書館審議会の委員に同会メンバーを加えることに「前向きに検討したい」と回答しました。

 小牧市議会は、ツタヤ図書館に替わる新しい図書館をゼロベースで議論するため、8日の臨時議会で新図書館審議会の設置を全会一致で決めたばかり。委員の構成は、公募の市民4人、図書館に精通した学識経験者、各種団体など21人で、4月にスタートします。
 「考える会」は住民投票後、市長側に繰り返し懇談を求めてきましたが、特定の団体とは会えないと断わられていました。初の懇談は非公開で行われ、審議会委員の構成や議論のすすめ方などを意見交換しました。

 懇談後、会見に応じた「考える会」の渡辺育代共同代表は、同会が審議会に加わることについて「山下市長は『教育委員会と相談して前向きに考えたい』と回答した」と話しました。市長はゼロベースで見直すとのべながら「駅前の活性化は図書館しかない」と持論に固執したといいます。
 渡辺共同代表らは、図書館の本来の役割は各自治体の郷土資料の永久保存や市民の知的・文化的欲求にこたえるなど、町の賑わいとは切り離して考えるべきものだと批判しています。
(2月11日 しんぶん赤旗)