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「被爆者の思い 運動引き継ぐ」 名古屋で犠牲者偲ぶつどい

 
 愛知県原水爆被災者の会(愛友会)は3日、名古屋市昭和区の市公会堂で、「被爆70周年原爆犠牲者を偲(しの)ぶつどい」を開き、被爆者、遺族、平和団体代表、行政関係者ら550人が参列しました。

 恩田明彦理事長が主催者あいさつをし、県内に住む被爆者は2206人。昨年度は103人が亡くなったことを紹介。「被爆者の平均年齢が80歳を超えた。2世、3世に引き継がれる運動をしていかなければならない」と訴えました。

 参列者全員による黙とう、代表による献花のあと、「追悼のことば」で、愛知県平和委員会の高橋信理事長ら各界代表が核兵器廃絶の決意を述べました。

 「平和の誓い」を行った民青同盟の古川大暁県副委員長は、「核兵器をなくす運動は、戦争法案を止めることにつながる。核兵器のない世界を実現するため、被爆者の方の思いと運動を引き継いでいきます」と表明しました。

 参列した被爆者の1人、加藤浩さん(90)は、当時日本海軍に所属し、何も知らされず「救助活動に行け」と命令され、広島市で被爆しました。「いまの政府の秘密保護法は、大本営発表となにも変わらない。絶対になくさなければいけない」と語りました。大学4年生になる孫も参加し、被爆者の戦争体験や心情の変化などをまとめた卒業論文に取り組んでいると話しました。

 文化行事では、「炎の歌」「ぞうれっしゃがやってきた」のコンサート、参列者全員で「いのちをかけて」「原爆を許すまじ」を合唱しました。

(8月7日)