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”事故でも生産優先” 名古屋新日鉄住金事故で集い

 15人の重軽傷者を出した新日鉄住金名古屋製鉄所の爆発事故で、製鉄所関係者や近隣住民、周辺自治体の議員らが6日、名古屋市内で「考える会」を開きました。
 同製鉄所で働く労働者は「技術の伝承で世代交代のひずみが一番大きいのが名古屋だ」「相次ぐ黒煙事故で、製鉄所内の『無災害日数○○日』の掲示がはずされた」などの実態が語られました。

 製鉄所関係者は、「最初の煙があがったときは何も知らされなかった。休憩をとっていたらボンボンと音がした」と語りました。
 今年だけで5回の自己を起こした名古屋製鉄所。同署長は相次ぐ事故にいて、ベテランの不足が原因ではないと明言。別の関係者は「現場では一番、技術の伝承について話題になっている」と、会社幹部との認識のズレを指摘しました。

 近隣住民からも不安の声が出されました。東海市の安井ひろ子さんは「製鉄所長は『供給責任がある』といって再稼働した。命よりも生産を優先している。今度は一般市民の命を巻き添えにするのではないか」と声を震わせます。

 名古屋市南区で公害患者の運動に取り組んでいる伊藤栄さんは「新日鉄に対して、どんな有害物質が出たのか一覧に出せと約束させた矢先に事故が起きた」と憤りました。

 日本共産党のもとむら伸子参院愛知選挙区予定候補は「15人の重軽傷者を出したのは本当にくやしい。新日鉄の報告書を情報公開にかけているので、運動に生かしたい」と発言。
 山口きよあき党名古屋市議は「トヨタの請求に賠償すするなら、中小企業への賠償はどうするんだと追及したい」と決意を述べました。

                                   (2014.9.7)