ニュース

介護保険 一宮で党シンポ

河江比例候補 安心して利用できる制度へ

 

4月の介護保険制度改悪で関係者から悲鳴があがるなか、日本共産党の愛知県一宮・尾北地区委員会は6月17日、一宮市内で介護保険制度をテーマにしたシンポジウムを開きました。利用者や家族、施設関係者ら50人が参加しました。

 介護施設「今井あんきの家」(犬山市)の村田恵子代表、河江明美衆院東海比例予定候補、尾関宗夫市議が報告。デイサービスの利用者もパネリストとして発言しました。

 主催者あいさつで板倉正文・衆院愛知10区予定候補は「介護保険料の大幅値上げには怒りの声が広がっています。改悪は『税と社会保障の一体改革』の先取りとして行なわれたもので断じて許せません」と語りました。

 河江氏は、介護施設を対象に党愛知県委員会が行なったアンケート調査で、掃除・洗濯などの生活援助時間の短縮や、介護職員処遇改善交付金の廃止など、今回の改悪に対する批判が多数寄せられていると報告。「加入者・利用者の負担を増やさず安心して利用できる制度を実現するためには、国庫負担を大幅に増やすことが必要です。関係者の皆さんと一緒に草の根の運動を広げ、よりよい制度を実現したい」と述べました。

 村田さんは開所以来10年間のとりくみ内容を紹介し、「制度が発足して以来、内容も質も目まぐるしく変わり、ついていくのが大変です。私の原点は憲法25条です。事業者として、共産党の政策から学ぶことがたくさんあります」と語りました。

 尾関市議は、介護相談などを行う地域包括支援センターを、現行の6カ所から19カ所に増設させるために全力を尽くしたいと述べました。

 大規模通所施設を利用している女性(84)は、「職員の目が行き届かないので、浴場で足を滑らせて骨折しました。食事も交替制なのでゆっくり食べられません」と訴えました。

 会場発言では施設入居者の家族は「年金だけで入所できる施設が少ないので、探すのに苦労した。保険料だけとられて、施設に入れないのはおかしい。利用しやすい制度に改善してほしい」と話しました。

 事業関係者からは「施設新設する場合、行政は事業者の経営内容を審査の対象にしている。職員の待遇改善が求められているのに、賃金を引き上げると、経営内容の評価が下がるので矛盾を感じる」「利用者は入院と施設入居の繰り返しで、継続して利用する人を確保するのは至難のわざ。職員、特に看護師の確保も大変。ベテランが辞めると事業が成り立たなくなる」などの発言がありました。

 まとめの発言で、河江氏が「皆さんの意見を必ず政府に伝えます」と述べ、参加者から大きな拍手が沸き起こりました。
 党地区委員会はシンポに向けて約100の通所介護施設に案内を郵送しました。(6月20日)