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畜産酪農経営の支援へ 農林水産省と交渉

 

 日本共産党愛知県委員会は4月30日、かわえ明美・参院比例予定候補、もとむら伸子・参院愛知選挙区予定候補を先頭に、畜産酪農経営の支援について、農林水産省と交渉しました。交渉には、佐々木憲昭衆議院議員が同席しました。
 党県委員会は、2月に党国会議員団が「畜産酪農経営を維持発展させるための申し入れ」を政府に行ったことをふまえ、3月に半田市酪農組合など酪農家と懇談し要望されたことに基づいて、配合飼料価格安定制度について、生産者(農家)の負担軽減や、飼料米、稲発酵粗飼料(稲WCS)の流通経費への支援など4項目について、農水省に要請しました。
 対応した、田中宏昭・農水省生産局畜産部畜産振興課課長補佐は、飼料米とともに、稲WCSの農家への支援単価を新年度から従来の4・8万円/10aから8万円/10aに引き上げたこと、農家から強い要望のあった稲WCS製造のためのラッピングなどの機械へのリース代の2分の1助成を始めたことや、流通経費についても国産粗飼料増産対策事業で一部分は助成できることをこたえました。また、半田市酪農組合から強い要望のあった、牛舎の脱臭に効果のある「茶がら」「コーヒー絞りかす」の活用の支援についても、武田哲夫・農水省生産局畜産部畜産振興課課長補佐は、「購入代金への補助はできないが、加工機械などへの支援は、地域バイオマス利活用交付金は県の裁量で交付配分がされるため、県から要望があれば十分検討できる」として、東海農政局に対して、農家から強い要望があり、愛知県から要望が出た際にはよく相談にのるように伝えるとこたえました。
 交渉後、かわえ参院比例予定候補、もとむら参院愛知選挙区予定候補は、交渉の結果を半田市酪農組合などに伝え、さらに要望をうかがうとともに、農業を再生させる農政の実現に向けて全力を尽くす決意を語りました。

畜産酪農経営に関する要請書

 畜産酪農生産者は、今、枝肉価格の下落と生乳需要の低迷で、困難な経営状況に追い込まれています。一昨年来の飼料価格高騰による経営危機に引き続くもので、万全な対応がなければ、畜産酪農経営の継続が困難になり、国民に対する畜産物の供給と地域経済の維持を危うくせざるを得ません。こうした状況をふまえ、日本共産党は、畜産酪農経営を維持・発展させる立場から、2月に貴職に対し、国会議員団が申し入れを行っています。
日本共産党愛知県委員会は、この間、半田市酪農組合の幹部のみなさんや愛知県酪農政治連盟委員長の方と懇談し、国政への要望を伺ってきました。この要望をふまえ、2月の国会議員団の申し入れに加え、下記のことを要請します。
1、配合飼料価格安定制度について、生産者負担分への支援制度を創設し、民間資金 
導入部分の利子補てんの継続とあわせ、元金部分への支援を検討すること。
2、飼料米、稲発酵粗飼料への支援を長期的に継続するとともに、流通経費の支援も
検討すること。
3、都市近郊の酪農経営で問題となる糞尿のにおい対策を国としても研究を強化する
とともに、牛舎の敷床に脱臭効果のある「茶がら」や「コーヒーの絞りかす」を活
用するなど、農家のにおい対策の努力について支援を行うこと。
4、牛糞を飼料米の肥料として活用するとともに、発酵フンと竹チップを混ぜて、ペ
レットにする燃料化など燃料として活用することの研究・検討をすすめ、実用化の
支援を行うこと。