2018年11月11日 第36回あいち赤旗まつり 小池晃書記局長の記念講演

共闘勝利と共産党躍進で自民・公明と補完勢力を少数に

あいち赤旗まつりにお集まりのみなさん。こんにちは。日本共産党の小池晃でございます。

来年の統一地方選挙まで5カ月となりました。愛知県議選では、現職の名古屋市西区わしの恵子さん、豊橋市のしもおく奈歩さん、2議席を絶対に守り抜いて8議席以上へ。名古屋市議選をはじめ全県各地の市町村議選で全員勝たせていただいて議席を増やしてください。

そして、6月から7月に参議院選挙があります。日本共産党は、比例代表で全国で850万人以上、愛知県では43万人以上の方に「共産党」と書いていただいて比例候補7名全員、井上さとしさんを必ず国会へと送ってください。愛知県選挙区はこんどこそ、すやま初美さんを勝たせようではありませんか。市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進で、自民、公明などを少数に追い込んでいく、そのためにどうかお力をお貸しください。よろしくお願いを申し上げます。

 

 

 

安倍強権政治の破たん――沖縄知事選が示した「勝利の方程式」

沖縄の県知事選挙で玉城デニーさんが、安倍官邸丸抱え候補に8万票を超える大差で勝利をしています。「辺野古に基地はつくらせない」という県民の民意が揺るがぬ形で示されたのではないでしょうか。

ところが安倍政権は、沖縄県が埋立承認を撤回したのにたいし、防衛省の沖縄防衛局長が国土交通大臣に異議を申し立て、公明党の石井国交大臣が埋立承認撤回を執行停止いたしました。身内同士の見苦しい茶番劇ではないでしょうか。そして11月に入って工事を再開しています。安倍首相は県民の思いに寄り添うといいながら県民の思いを土足で踏みにじっている。許すわけにはいきません。

昨年12月、沖縄・宜野湾市の保育園に米軍の大型ヘリから部品が落下しました。その6日後に、普天間第2小学校には、重さ8㌔の窓ガラスが落ちました。運動場の使用が再開された2月から9月までの普天間第2小学校での児童の避難はなんと706回です。多い時で1日23回、これでは授業になりません。政府は、子どもたちに避難を指示するのではなく、米軍に飛行中止を求めるべきではないでしょうか。

普天間飛行場の返還で日米が合意したのは22年前です。来年の2月には、使用停止の期限がやってまいります。それがなぜ1㍉も動かなかったのか。県内移設という条件付きだったからではありませんか。みなさん普天間基地の原点は何か、住民を収容所に入れている間に勝手に土地を取り上げ基地にした。なぜ、替わりの基地を沖縄県民は差し出さなければいけないのでしょうか。

アメリカにたいして日本政府の言うべきセリフはただ一つ。「引っ越し先は自分で見つけて引っ越し費用は自分で出して荷物をまとめて出てってください」というべきではないでしょうか。

普天間基地の閉鎖撤去、オスプレイの撤去、辺野古の新基地は絶対に認めない、これが「オール沖縄」の建白書であり、今回の県知事選挙で示された県民の総意です。安倍政権は沖縄県民に基地を押し付けるのではなく、アメリカに基地の撤去を求めるべきではないでしょうか。

みなさん、今回の県知事選挙は保守・革新の違いを超えた「オール沖縄」が固く団結し、そして国政5野党1会派がそろって支援をした。「辺野古新基地建設反対」という旗印を掲げ、市民と野党が本気で共闘する――これこそが本当の“勝利の方程式”であることが示されたではありませんか。

沖縄のようにたたかおうじゃありませんか。辺野古のテント前には書いてあります。「勝つ方法はあきらめないこと」です。沖縄に学んでがんばりぬこうではございませんか。

 

 

 

ウソ・隠ぺい・差別の政治の破たん

安倍政権の破たんは沖縄に見られる強権政治の破たんだけではありません。ウソと隠ぺい、差別の政治が破たんしています。

先日の自民党の総裁選挙、ビックリしました。「正直、公正」というスローガン掲げたら、「安倍首相への個人攻撃になるからやめてほしい」と言われたというのです。あきれた話じゃありませんか。

「LGBTは生産性がないから税金を使わないんだ」――こんなことを言った議員が出てきた。個人の尊厳も基本的人権も無視する発言です。安倍首相は「若いから。これから注意してほしい」と言ったそうですが、若ければ許されるような発言ではない。だってこの杉田議員は51歳ですから。若さを理由にできる年ではないと思います。

柴山文科大臣は「教育勅語は現代風にアレンジすれば道徳に使える」と言いました。どうアレンジするんですか。「一旦緩急あれば義勇公に奉じ以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」――私も覚えちゃいました。どう考えたってアレンジのしようがありません。アレンジするとすれば「天壌無窮の米国を扶翼すべし」とでも言うんでしょうか。とんでもない話であります。

 

 

「戦争する国」づくりと対米従属外交の破たん

安倍政権の「戦争する国」づくりも破たんしているじゃありませんか。南北首脳会談、米朝首脳会談、朝鮮半島から核兵器をなくし、敵対から友好へと転換する動きがはじまっています。

安倍さんはいままで、安保法制の時も改憲を唱える時も大軍拡をやる時も、いつも「北朝鮮が、北朝鮮が」と言ってきた。しかし、鮮半島の平和の激動の中でいよいよその根拠も失われつつあるではありませんか。

「外交の安倍」なんて言っているけれど、どうですか。外交というのは社交ではありません。ゴルフを何度やったって何の自慢にもならない。トランプ大統領の要求に屈して日米2国間の自由貿易協定・FTA、こんなことやってしまったら日本の農業は壊滅し、経済主権をアメリカに売り渡すことになってしまいます。そうしたら、「FTAではありません。あれはTAGというんです」――こんなこと言っていますが、日米共同声明にはTAGなんて言葉は出てきません。ねつ造ではありませんか。だいたいTAGっていうのは、いったい何の略なのか。わたしは、(T)とんでもない、(A)安倍、(G)外交の略だと思うんですが、みなさんいかがでしょうか。

 

 

 

植民地支配の反省に立ち、韓国「徴用工」問題の解決を

韓国の最高裁判所が、戦時中に「徴用工」として日本で強制的に働かせた韓国人にたいして損害賠償を認める判決を下しました。ところが日本政府は、「元徴用工の請求権は1965年の日韓請求権協定によって解決済みだ」と述べ、安倍首相は「判決はありえない」と全面的に拒否しています。

マスメディアも韓国政府批判の大合唱をやっています。しかし、たとえ国家と国家の間で請求権が解決したとしても個人の請求権まで消滅させることはできません。これは私たちが言っていることではないんです。日本政府がこれまで何度も国会で答弁をしてきたことです。そして最高裁でも、このことは認められているんです。「徴用工」といわれる強制動員の問題は、戦争中に朝鮮半島や中国から人々を動員し工場や炭鉱などでひどい働かせ方をした、重大な人権問題ではありませんか。

そして企業も政府もいままで一言の謝罪も反省も表明してこなかった。政府は、「ありえない」などと切って捨てるのではなくて、過去の植民地支配、侵略戦争をしっかり反省し、問題解決のために韓国政府と知恵を出し合い、冷静に解決にあたるべきではないでしょうか。

 

 

外国人労働者の人権保障を

みなさん、いま開かれている国会では外国人労働者の受け入れを大幅に拡大する法案が大問題になってきています。私も先日、予算委員会でとりあげました。いま、外国人技能実習制度というのがあって、これは職場を選ぶ自由もない、住む場所を決める自由もない、家族を連れて来ることももちろんできない、個人の尊厳も基本的人権の尊重もまったく認められておりません。

そのうえ、労働基準法、最低賃金法がまったく守られていない。昨年は7000人以上の実習生が失踪したといわれています。今年は半年で4000人以上であります。その理由の8割は低賃金なんです。低賃金といってもすさまじいものです。時間外の時給が300円、暴力まで振るわれる――こんなことが起こっています。

日本に来ている実習生の中でベトナム人が一番多いんです。12万人です。ところが日本中で、労働行政の場でベトナム語で対応できる人は東京にたった1人しかいない。これでは相談に応じることなどできません。

私が予算委員会で「人手が足りなくなったら外国人を受け入れて、充足したら職を奪って帰国させる。外国人を雇用の調整弁にするんですか」と安倍首相に質したら、安倍さんは「機械のように扱うわけではありません」と言いました。ならば、機械どころか、モノのように扱っている今の現状をまず解決するすべきではないでしょうか。

外国人労働者の権利を守ることによって日本人労働者の権利を守ることができると思うんです。この道をすすんでいくべきだと私たちは思っています。めずらしいことに、この法案には、いつも安倍首相を応援しているメディア、あの新聞や、あるいは、あの新聞もみんなこぞって疑問を投げかけております。安倍政権はあらゆる面で破たんしています。

 

 

本気の野党共闘で安倍政権を退場させよう

おまけに大臣が次から次へと問題を起こす――こういう政権ですからもう安倍政権は打倒するしかありません。そして安倍政権を終わらせるだけではなく、安倍政権を支えてきた自民党にも退場してもらおうではありませんか。

どうしたら退場させることができるか。ひとえに野党の対応、本気の共闘をできるかどうかにかかっていると思います。国会では野党の共闘、大きく前進しました。通常国会では20本の法案を共同提案したんです。被災者生活再建支援法は限度額最高額を300万円から500万円に引き上げようというものです。原発ゼロ法案も出しました。介護職員や保育士の賃上げ法案も出しました。ある自民党の幹部が言っています。「今の野党共闘には共産党が入っているから手強いんだ」――うれしい言葉ではありませんか。

これをどうやって選挙での本気の共闘につなげていくかなんです。この間の総選挙はなかなか苦労しました。突然、希望の党というのが出てきて色々と引っ掻きまわしていきました。大変苦労をいたしました。でもみなさん。野党の選挙共闘というのは、共産党だけが一方的に候補者を下すのは、これは共闘とは言えないのではないでしょうか。お互いに候補者を立てあってお互いに応援する本気の共闘が必要なんです。そうでなければ自民党に勝つことはできないと私は思います。

勝つためには、「あの党にはちょっと後ろに引いていてほしいとか」「あの党はちょっと黙っててほしいとか」――そんなこと言ってたら勝てないんです。豊かな共通政策も必要だ、連合政権についても前向きの合意が必要です。来年の参議院選挙、なんとしてもこれを実現したいと私は思っているんです。

 

 

 

共産党勝利で自民党敗北に――1998年参院選の経験

全国32ある1人区の議席、6年前の選挙では沖縄以外は全部自民党に取られました。これを市民と野党の共闘で一本化すれば、オセロゲームみたいに全部ひっくり返すことができれば、安倍政権を追い込んでいくことができるし、それが複数区や比例区にも大きくおよんでいく。こういう選挙にしたいと思っているんです。

愛知のような複数区では、野党が競い合ってたたかうことで自民党や公明党などを敗北させて少数に追い込んでいくことができます。実際、1998年の参議院選挙、ここ愛知選挙区でも、自民党を落選させて八田ひろ子さんを見事に勝利させた経験があるではありませんか。

参議院選挙に向けて、政党間の協議を急いで進めていきます。そしてなんとしてもまとめていきたいと思っています。われわれ自身の努力も大切であります。共闘が伸びる中で共産党も伸びるような選挙にしなければいけません。そうしなければ自民党を追い詰めていくことはできないと思います。共闘の中でも遠慮しないで、共産党でなければ言えないことをしっかり言っていき、「他に入れるところがないから、まあ仕方ない」というんじゃなくて「共産党だから入れました」――こういう人をもっともっと増やしていきたい――そう思っております。

憲法学者の小林節さんは、あの総選挙の後でこうおっしゃいました。「共産党はけなげにスジを通している。総選挙で一見後退したけれども、これは飛び上る前にしゃがんでいる状態です。スジを通した共産党が必ず復活すると思います」――ご期待に応えて必ずがんばりぬこうではございませんか。

 

 

憲法改悪を許さない

さてみなさん、こういう中でこの秋のたたかい、一つは憲法改悪を許さないことです。もう一つは消費税増税を断念、中止に追い込むことであります。

安倍首相は、臨時国会の所信表明演説で「憲法は国の理想を語るものだ」と言いました。違います。国民の権利を守るために、安倍さんに勝手なことをさせないためにあるのが憲法ではありませんか。

安倍さんは、「改憲論議は国会議員の責任だ」と言いました。これも違います。憲法守るのが国会議員の責任ではありませんか。安倍首相は、「国民の理解を深めたい」と言います。あなたに言われたくありません。憲法を最も理解していないのが安倍晋三さんではありませんか。

どんな世論調査でも安倍政権にやってほしいことの最下位にあるのが憲法改定であります。国民が望んでもいないのに権力を握っている側が憲法改正の旗を振る、これほどひどい立憲主義の否定はないではありませんか。

自民党改憲推進本部の下村博文さんは「安倍色を払しょくして議論したい」と言いました。無理です。これだけ改憲の旗を振っといて、いまから払しょくなどできません。払しょくしたいのであれば安倍さんが退陣するしかないではありませんか。下村さんは「野党が改憲論議をしないのは職場放棄だ」といいました。それをいうなら、憲法を守らずに憲法違反の法律ばかり通している安倍首相こそ総理の職場放棄ではないでしょうか。

みなさん、こういう議論は改憲をすすめる側の焦りのあらわれだと思います。いまこそ力合わせて9条改憲許さない、その声を広げてまいりましょう。

自民党は憲法9条に自衛隊を書きこんでも今と何も変わらないといっている。変わらないならやる必要はないんです。変わらないわけがありません。安倍首相が書き込もうとしている自衛隊は災害救助でがんばっている自衛隊じゃないんです。

集団的自衛権を行使し、専守防衛の建前を投げ捨てて空母を持ち、長距離巡航ミサイルを持つ自衛隊です。自民党は「従来の憲法解釈を1㍉たりとも動かさない」と言っていますが、もう何百メートルも動かしたじゃないですか。この上、憲法に自衛隊を書いてしまったら、文字通り何の制約もなく海外で戦争できる、そんな国になってしまいます。

安倍9条改憲阻止の3000万人署名を愛知県のすみずみで広げに広げようではありませんか。安倍政権を倒し、もろともに改憲のたくらみを葬り去ろうではありませんか。来年の連続する選挙、「9条を守りぬけ」の願いを党派を超えて大きく広げ、日本共産党への一票に託してください。よろしくお願いを申し上げます。

 

 

消費税10%増税を中止に

貧困と格差が広がるもとで、消費増税なんてとんでもありません。安倍首相は来年10月に10%にするけれども消費が落ち込まないように万全の対策を取るといいました。増税しないのが万全の対策ではないでしょうか。

万全の対策だといって中小商店でカード支払いしたら2%分バックするようにすると言っています。中小商店への支援策だそうです。こんなやり方を押しつけられたら支援どころか、大迷惑ではないでしょうか。

そうしたら、今度はプレミアム付き商品券といいだした。商品券が大好きなあの政党がまた言い出した。しかしみなさん。そんなに景気が心配で増税する前からバックするぐらいだったら増税をしなければいいではありませんか。

4年前の4月、消費税を8%に引き上げて家計消費はどーんと落ちこんでいまだに落ち込みがつづけいているんです。1世帯当たりのお買い物額は年間で25万円平均で減っている。毎月2万円以上、みんなお買い物しなくなっている。だから景気が悪くなっている。こんな時に10%にしたらもう大変なことになる。

だいたい軽減税率、軽減税率と言うけれど、看板に偽りありではありませんか。食料品の税率を据え置くだけなんですから、税率が下がるわけでありませんから。しかも税率を複数にすることでインボイスというのが出てくる、これも大変であります。税務署が出す番号をいちいち伝票に書かなけばいけませんから、発行するには消費税を納税する課税業者にならなければいけない。500万といわれている免税業者のみなさんは大変にことになってしまいます。中小商店だけではないですよ、雇用契約を結ばずに働いているフリーといわれる人たち、みんなインボイスをださなければいけません。個人タクシーのみなさんもそうです。建設職人のみなさん、請負労働者のみなさんもそうです。みんな課税業者にならなければいけない。大混乱ではありませんか。

 

 

大軍拡予算のムダづかい見直せ

いやいや、こんどは消費税の使い道を全部社会保障にするから勘弁してくれと。休み休み言っていただきたい。消費税増税を狙っている財務省はその一方で社会保障の大改悪をやろうとしているではないでしょうか。75歳以上の医療費の窓口負担は原則2割に引き上げるという、とんでもありません。「75歳になったらおめでとうございます。今日から医療は無料です」――このくらいのこと言うのが政治の責任ではありませんか。消費税を上げて年金を下げる――江戸時代の悪代官でもやらないようなひどいやり方ではないでしょうか。

「財源がない、財源がない」と言っているけど、とんでもありません。軍事費は6年連続増えて来年の予算は5兆5千億円で過去最高。1機2000億円超えるイージスアシュアを買いますよとか、F35ステルス戦闘機は1機150億円ですよとか、こうものこそ、見直すべきではありませんか。

 

 

増税するなら大もうけの大金持ち・大企業に

大企業は史上最高の利益を上げています。内部留保ため込み金は400兆円を超えている。こういうところにしっかり負担を求めれば、年金や医療や介護の財源は十分につくれるはずではありませんか。400兆円といっても、見たことも触ったこともないんでよくわかりませんが、たとえば、この愛知県のあのトヨタ自動車はどうか、今年3月期決算を見ると、子会社を含めた連結内部留保ため込み金は20兆円。毎日毎日1000万円づつ使って暮らすと、20兆円を使い切るには5480年かかります。縄文時代ぐらいから使い始めて、ようやく最近使い終わる。途方もないお金がトヨタ自動車1社のもとにたまっている。

例えばですが、これを全部とはいいません。一部を使えば何ができるか。トヨタ自動車の子会社も含めてしかも正社員だけでなく期間工まで含めて毎月2万円の賃上げをやる。年間720億円でできます。20兆円の280分の1でできる仕事です。こういうことをやるべきだとわたしは思うんです。内部留保を賃上げに回す、正社員を増やす、下請け中小企業にきちんとお金を払う。

そして法人税の減税をやめて、ちゃんと税金を払ってもらおうじゃないですか、そうすれば将来の不安もどんどん消えていって、トヨタの新車でも買ってみようかな、こういう方も出てくるかもしれません。私の言っていることははっきり言ってトヨタ自動車の未来を思って言っている。これこそが経済の好循環じゃないか。わたしはそう思うんです。こういう仕事をやっていこうじゃないですか。

こういうなかでの来年10月の消費税10%、許すわけにいきません。増税反対その一点で力を合わせようではありませんか。増税するなら消費税ではありません。「増税するならアベノミクスでさんざんもうけた富裕層、大もうけしている大企業に」――この声をごいっしょにあげていこうじゃありませんか。

 

 

99%の国民のための経済民主主義を

今こそ格差と貧困をただし、中間層を豊かにして公平・公正な経済にする、経済にデモクラシーがいまこそ必要なんです。アメリカの中間選挙で、最低賃金を引き上げる、教育費を無障にする、社会主義者を名乗る人が次々と当選しているんですよ。日本も負けるわけにはいかないではありませんか。「1%の大金持ちためではなく99%の国民のための政治を」――このキャッチフレーズでがんばりぬいてまいります。

だいたい安倍さんは3本の矢、新3本の矢、6本もやっているのに1本も当たっていない。私だったら最低賃金を、中小企業に思い切って支援し、全国どこでもただちに時給1000円、そして1500円に、これも景気回復の決定打になるじゃないでしょうか。

日本経団連に遠慮してできないというのであれば、大企業にもの言える共産党にその仕事をやらせてください。よろしくお願いします。

 

 

 

大企業と「戦争する国」づくりに奉仕する愛知県政

さて、みなさん。愛知県政はどうか。愛知県知事のスローガンは「リニア・ジェット・FCV(水素燃料電池車)」だそうです。JR東海、三菱重工、トヨタ自動車と言っているようなものではないでしょうか。愛知県史上初めてトヨタの重役出身者を副知事にした。これほど露骨な大企業のための県政を私は見たことはありません。

しかし、失敗続きじゃないですか。MRJは納入の延期続きです。FCVは売れ行きが悪いようです。リニアはどうか。県は「リニアインパクト」などといって名駅周辺の再開発で住民の立ち退きを求めています。やりたい放題です。しかし問題だらけではありませんか。トンネル工事の残土をどこに持って行くのか、春日井市の亜炭鉱跡で陥没事故が起こるのではないか、地下水脈への影響はどうなんだ、環境破壊の心配はと、問題だらけです。ところが、JR東海は住民の声に向き合わず、県はJR東海まかせです。あまりにも無責任ではないでしょうか。

大村知事は、中部国際空港2本目滑走路建設期成同盟の会長だそうです。しかし、中部国際空港利用客は開港時よりも大幅に減っています。旅客数は全国の空港で上から8番目だそうです。2本目の滑走路必要なんでしょうか。

そうしたら、空港島にカジノを造るといい出しました。おぼれる者はわらをもつかむといいますが、まるで、おぼれる者はカジノをつかむ――いい加減にしてもらおうではありませんか。

県営名古屋空港に隣接する三菱重工小牧南工場は、最新鋭F35ステルス戦闘機の日米共同の整備拠点、アジア太平洋地域全体の整備拠点にされています。今後、米軍のF35戦闘機が県営名古屋空港の滑走路を利用することがいっそう増えて、小牧基地の軍事的役割がいっそう強化される危険があります。

みなさん、愛知県政は、大企業のもうけために奉仕するだけでなく、戦争する国に向かう動きにまで奉仕している。こんな県政を絶対に許すわけにはいかないではありませんか。

 

 

くらしに冷たい県政を支える自民・公明

一方で、くらしや教育には本当に冷たい。教育費は全国44位、福祉予算である民生費は42位、軒並み全国最低です。市町村コミ二ティーバスへの補助も、県独自の返さなくてもよい奨学金の創設も拒否をする。最大で28億円あった市町村の国民健康保険への県補助金も廃止し、特別支援学校のマンモス化と劣悪な学習状況を放置し、県営住宅も県立学校もボロボロの状態を放置するなど、あまりにもくらしに冷たい県政ではありませんか。

こうした県政を支え予算にも賛成しているのが自民、公明、そして新政あいち、共産党以外の政党です。なかでも中心になって支えているのは、自民党や公明党、自民党県会議員全員が「憲法改正を考える自民民主党愛知県議員連盟」に加盟をしています。

みなさん、今度の県議会議員選挙は、安倍政権いいなりの大村県政応援の中心を担っている自民党・公明党にたいして住民の立場できっぱりものを言い、立ち向かう共産党、自民・公明対共産党の対決選挙ではないでしょうか。必ず勝ちぬいてまいりましょう。

 

 

議席回復で県議会を変えた日本共産党

日本共産党は、前回の県議選で議席を取り戻し、それまでまともな討論もなかった県議会を大きく変えました。先程、しもおく奈歩さんから数々の成果が報告をされましたが、県民の運動と共同して、小中学校の教室へのエアコン設置、県営住宅の修繕費を大幅に増やす、本村伸子衆院議員の国会での質問と連携プレーで、障害をもつ子どもたちの特別支援学校の環境改善を実現する、若者向けの雇用をうながすポスターやチラシの配布も実現しています。

それだけではありません。ダイコー問題にみられる食品廃棄物処理の不正をただす取り組み。県の国民健康保険運営協議会委員の公募の実現など数々の貴重な成果を2人の議員で実現してきたではありませんか。請願署名にハンコが必要だという、驚くべき制度が廃止されました。そして党議員が空白だった17年前の4年間住民の請願数13件に対して2015年からの3年間で77件へと飛躍させ、40万人分の県民の声を県議会に届けることができた。大きな役割を果たしたではありませんか。

最低賃金の時給引き上げを求める意見書や災害対策の充実強化の意見書を共産党議員団が提出し、そして、一部修正のうえで全会派の賛同で採択させる――画期的前進が愛知の県議会では実現しています。これを実現したいまの2議席必ず必ず守りぬいて、すべての常任委員会で議席が持て、代表質問にも立てる8議席を実現させてください。

 

 

 

県議選、名古屋市議選、市町村議選で日本共産党の議席増を

愛知にはお金がないのではありません。愛知の財政力は全国で2番目です。お金がないのではない。住民の痛みをわが痛みとする心がこの県政と県議会にはないんです。ならば、痛みを一番わかっている日本共産党の県議会議員をもっともっと増やしてください。

名古屋市西区のみなさん。県政動かす県議団長わしの恵子さんを、豊橋市のみなさんは若者の願い、豊橋の願いを実現するしもおく奈歩さんを、天白区のみなさんは、すべての子どもたちが大切にされる社会へ高橋まきこさんを、緑区のみなさんは、ダブルワークのくらしが原点、みつなか美由紀さんを、春日井市のみなさんは、市議9期の経験生かす内田けんさんを県政に送ってください。

一宮市のみなさん。医療と福祉のスペシャリストいたくら正文さん、豊田市のみなさんは、実績抜群の即戦力の大村よしのりさんを、岡崎市・額田郡のみなさんは、政治を動かす福祉の第一人者きまた昭子さんを、どうか県議会へと送ってください。

名古屋市議選でも、いまの12議席を必ず確保し、16あるすべての選挙区で日本共産党の議席を、そして県内各地の選挙で日本共産党の議席を大きく大きく伸ばしてください。どうかよろしくお願いいたします。

 

 

 

未来社会示す「共産党」の党名に値打ちがある

さて、国政の問題、県政の問題を中心にお話をしてまいりました。「共産党の政策はいいと思う。そういうふうになればいいなと思う。でもちょっと気になることがあります。名前を変えたらどうですか」――こういうご意見をいただきますので、ちょっとお話ししたいと思うのです。

私は、共産党という名前にこそ値打ちがあるんじゃないかと思っているんですよ。だって、だれでも知ってますからね。国民民主党っていえば、まだ知らない人多いですよ。でも共産党を知らない人はいません。だいたい名前とやってることが一致しているじゃないですか。一致してない政党いっぱいありますよ。自由でも民主的でもない自由民主党、公明正大ではない公明党。

しかし、共産党は名前を96年変えずにやってきた。これ、私たちの誇りなんですよ。ここに込められているのが未来の社会の姿です。

いまの社会どうですか。格差と貧困の広がりもブラック企業も過労死も、企業のもうけが何より第一、これが資本主義の社会なんです。このままでいいんでしょうか。地球温暖化の問題でもこのままいったら、まさに地球が大変なことになる。これも地球の運命よりも企業のもうけが第一です。

マルクスは『資本論』で「わが亡き後に洪水来たれ」――これはすべての資本家のスローガンだと書きましたけれども、このままでは本当に洪水が来てしまう。このままでいいんでしょうか。

原発はどうか。あの福島第一原発の事故が収束すらしていないのに再稼働だ、使用済み核燃料の再処理もできないのに再稼働だ、この根底にあるのも電力会社の利潤第一主義、資本主義の姿です。このままでいいんでしょうか。

人類はこういう限界を乗り越えて新しい社会へすすめるんじゃないか、そうすれば大量につくって大量に消費して余ったものは大量に捨ててしまう――こいうムダもなくせるんではないか。

労働時間を思い切って減らして、そして生まれた時間を趣味やスポーツや芸術に、それぞれの人が持っているそれぞれの力を思う存分発揮できるような新しい社会がつくれるんではないか。「共産党」とは、そんな思いが込められた名前なんです。

「そうはいってもソ連とか中国とか見ると心配だ」――そのご心配はごもっともだと思います。しかし、いろんな心配は、共産党は綱領ではっきりと答えを書いております。あらゆる段階を通じて私有財産は保障される。思想・信条の自由、政治活動の自由は厳格に保障する。すべての段階で国民の合意が前提となる。統制経済は完全に否定される。

よく「人民服を着せられるんじゃないか」――こんなご質問があるんですが、そんなことはファッションの自由を守るために、私が断固許しませんのでご安心をいただきたいと思います。もちろん、私たちがいま訴えているのは資本主義のもとで、まともな社会にしようということです。そのために、なんでもアメリカいいなり、財界中心の政治変えようということです。しかし、それをブレずに訴えることができるのも大きな展望をもっている政党だからではないでしょうか。

日本みたいに高度に発達した資本主義国がその限界を超えて新しい社会に進む。こんなことはだれもやったことがない。「日本共産党」――この名前には人類初めての挑戦という壮大な私たちのロマンが込められている、ビジョンが刻まれている。この名前を、私は堂々と語っていくことが今大事ではないかと思っておりますので、どうかご理解ください。よろしくお願いを申し上げます。

 

 

「共産党」への支持を大きく広げ、比例井上・愛知選挙区すやまを国会へ

その日本共産党の名前を大きく広げていただいて、参議院選挙比例代表では、全国では850万人以上、愛知県では43万人以上の方に日本共産党と書いていただいて7人全員、井上さとしさんを必ず国会で引き続き仕事をさせてください。

井上さんは参議院の幹事長で国会対策委員長、まさにカナメの役割です。広島出身の被爆2世として国連の会議にも出かけていって、安倍総理に「あなたはどこの国の首相なのか」と厳しく迫りました。平和外交分野の日本の国会を代表するエキスパートが井上さとしさんです。軍拡ではなく憲法9条生かした平和外交へと求めてまいります。必ず、必ず勝たせてください。よろしくお願い致します。みなさん。参議院の比例の目標、愛知県の43万票、これをやり抜けば7名全員そして井上さとしさんを勝たせて、共闘の勝利プラス共産党の躍進で安倍政権を倒すことができる。そして総選挙に追い込んで野党連合政権をめざす道が開かれてまいります。

 

 

そして比例43万票に、選挙区候補すやま初美さんの魅力をドーンと乗っけていけば、選挙区でも議席獲得することがグーンと近づいてまいります。愛知県選挙区は定数4になって2回目こんどこそ、すやま初美さんを勝たせようではありませんか。広告デザイナーとして10年間、徹夜が続く長時間労働で若い仲間が苦しんできた、だれもが人間らしく働ける社会をつくりたい、8時間働けばまともに暮らせる社会をつくりたいとがんばっています。

すやま初美さんのスローガンは「あなたに寄りそい、思いを届ける」――ひとりひとりを大切にし、声にならない思いにも寄り添って国政に届けます。みなさんの力でこんどこそ、愛知が生んだすばらしい女性政治家、すやま初美さんを愛知選挙区から国会へと送ってください。よろしくお願いを申し上げます。

 

 

 

ブレずに、国民の声をまっすぐ政治に届ける日本共産党

日本共産党は、国民の共同、野党の共同をなによりも大切にしております。異常なアメリカいいなり、大企業中心の政治を変える綱領を持っている政党です。

企業・団体献金も政党助成金も受け取らずにみんなの思いを、まっすぐに政治に届けております。「やせがまんしないでもらった方がいいんではないか」――そういうご意見もございますが、「もらっちゃったら終しめえよ」です。「共産党よ、おまえもか」ということになってしまいます。だいたい企業からお金もらっといて財界の横暴とたたかえるわけがないではありませんか。税金山分けしていたら、税金のムダづかいだって正せないのではないでしょうか。

私たちはみなさんからいただいた大事なお金で仕事をしているからブレずにまっすぐみんなの思いを届けることができる――みなさん、これが共産党のいいところじゃないかと思うんですけれどもいかがでしょうか。

ありがとうございます。そういうわけですのでどうか、ご協力をたまわりますように、私からもお願いを申し上げたいと思います。

市民との約束は絶対に裏切らない、96年ブレない――この政党を強く大きくするかどうかに、この国の未来が、市民と野党の共闘の明日がかかっている。どうかみなさん。日本共産党を強く大きくして選挙に勝たせていただきたい。

 

 

「しんぶん赤旗」の購読、日本共産党への入党を

最後に、私からもお願いをしたいと思います。みなさん今日は赤旗まつりにおいでになったんですから、もしお読みじゃない方がいらっしゃいましたら、今日の私の話しの続きは「しんぶん赤旗」で、どうぞお読みください。

日本共産党に入っていらっしゃらない方もずいぶんお見えではないでしょうか。この際どうか共産党に入っていただけないでしょうか。みんなが幸せになってこそ幸せな人生、そう言えるんではないでしょうか。たった一度きりの人生です。みんなが幸せに生きることができる社会をつくるために、力を合わせてごいっしょにすすんでいこうではありませんか。

一人ひとりのネットワークでやっている政党ですので、ひとりでも多くの方が加わり、人生を語り、政治を語り、共産党を語っていただく――このことで、この国の政治を変えていきたいと、こう思っております。

〝共産党〟いい名前だと思いますよ。「幸せをともに産みだす党」なんです。この党の一員になっていただいて、どうか政治を変え、愛知県に住んでて良かったと心から実感ができるような、そういう結果をごいっしょに出そうではありませんか。

私も力の限りがんばる決意を最後に申し上げまして、このあいち赤旗まつりでのごあいさつとさせていただきます。あいち赤旗まつりに参加のみなさん、赤旗まつり万歳!ありがとうございました。