【万博】2002.12.24-12.31の動き
●愛知万博の青少年公園地区と海上地区を結ぶゴンドラ計画について、博覧会協会の坂本春生事務総長は24日、「プライバシー対策は住民に理解してもらったと認識している」と、予定通り計画を進める方針を明らかにした。
同計画については、コース途中にある瀬戸市上之山三丁目の住民らが「ゴンドラの乗客に家の中をのぞかれる」と反発していた。このため、協会は12月1日の説明会で、住宅地近くにさしかかると瞬時に曇る特殊ガラスの採用を説明したが、「そもそもゴンドラが必要なのか」などの反対意見が相次いでいた。
坂本事務総長は、「プライバシー対策については説明会でも異論は出ず、了承されたと認識している。協会の役目は果たした」として、今年10月の着工に向けて準備を進める考えを示した。
●国土交通省中部運輸局は今年1月、愛知万博の来場者などの輸送対策を強化するため、平山芳昭局長を本部長とする「愛・地球博推進本部」を設置する。
推進本部内には、事務局的な役割を果たす「輸送対策グループ」を置き、企画振興部、鉄道部、自動車交通部の職員計8人がグループ員として、交通事業者との調整や、博覧会協会への支援を行う。
●博覧会協会の坂本春生事務総長は24日、定例記者会見で、愛・地球博をめぐる今年の十大ニュースを発表した。
「皇太子さまのご就任は名誉なこと。起工式は天候に恵まれ、無事に済んでホッとした」と坂本事務総長。「今年は愛・地球博の方向性を決めた年」と振り返り、「来年は4月に施設の建設工事が始まるなど愛・地球博の内容が見える年にしたい」と抱負を語った。来年3月に公式参加国の申請期限を迎えることについては「1つの節目にすぎず、スペースに余裕がある限り申請を受ける」と述べ、目標の「100カ国以上」に向け、申請期限が過ぎても世界各国に参加を呼び掛ける姿勢をあらためて強調した。これまでに参加を正式表明しているのは58カ国、6国際機関。
愛・地球博 2002年の10大ニュース�々賃聖劼気泙�名誉総裁に(6月29日)��会場の起工式(10月17日)�4超�影響評価書を作成、公告(6月25日)�ぐ�称が「愛・地球博」に(1月25日)�テ�場料金を決定(11月8日)�μ唄屮僖咼螢�ン9館が決定(7月)�Д廛蹈妊紂璽機実寮�が整う(5月24日)�┯�式マスコットキャラクター(3月25日)と公式イメージソング(10月17日)の決定��第1回国際諮問会議(5月20日)と国際企画会議(10月22、23日)を開催��市民参加の体制確立(12月)<番外>競輪などで協賛レースを開催。
●博覧会協会は24日、今年9月から売り出す入場券について、旅行会社5社に販売委託することを明らかにした。旅行会社は今年4月に「販売管理センター」を設置する。委託は、JTB、近畿日本ツーリスト、日本旅行、名鉄観光サービス、ジェイコムの各社。共同で販売マニュアルの作成や販売代理店との契約、配布作業、売上金の回収などを行う。
●博覧会協会が25日、入居している名古屋市中村区名駅3の賃貸ビルに初めて愛・地球博の懸垂幕を掲げた。知名度不足が指摘される愛・地球博。協会は市町村や企業にPRを頼み回っているが「自分のところに旗を飾るのは忘れていた」(協会職員)とか。
●愛知万博の会場予定地「海上の森」で県のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されているムササビの巣が見つかった問題で、博覧会協会の「海上地区会場計画モニタリング委員会」の委員2人が26日、同委員会を開催するよう求める要望書を山本幸司委員長あてに提出した。要望したのは、吉田正人・日本自然保護協会常務理事と森山昭雄・国営瀬戸海上の森里山公園構想をすすめる連絡会代表。
吉田氏は12月21日、愛知教育大の金森正臣教授らと現地調査を行い、ムササビが樹木に残した跡などを確認し「会場予定地がムササビの主要生息域に入っていることは明らか」と判断。要望書では「会場整備はムササビの行動圏を分断するため、何らかの環境保全策が必要だ」と主張している。ムササビは環境省のレッドデータブックに含まれていないが、県は「生息条件によっては絶滅危惧種に移行する要素がある」として、準絶滅危惧種に指定している。吉田氏らの要望に博覧会協会は「事実関係を確認の上、委員会開催が必要かどうか判断したい」と話している。
●愛知万博のゴンドラ計画に反対している瀬戸市上之山三丁目町内会(岡田実会長)は26日、博覧会協会と県、瀬戸市に計画の白紙撤回などを求める要求書を提出した。建設に伴いプライバシーが侵害されるなどとして計画に反対している。要求書では、24日に坂本春生・博覧会協会事務総長が「プライバシー対策は住民の合意を得られた」と述べたことに抗議し、計画の白紙撤回と坂本事務総長との面談を求めた。
●瀬戸、豊田、尾張旭、長久手の各市町で愛知万博に向けた地域活動を推進する団体でつくる「愛・地球博4推進団体連絡協議会」が26日、尾張旭市の渋川福祉センターで開かれ、来年度の共同事業などを話し合った。
万博開催地域の連携強化を目的に、各地持ち回りで開かれており、今回が7回目の会合。万博推進瀬戸地区協議会、EXPOながくて未来会議、豊田商工会議所まちづくりグループ、愛・地球博inあさひなどの団体の約15人が出席した。各地の取り組みなどを報告した後、来年度の共同事業について協議。愛知万博の知名度を高めるため、JR名古屋駅で新幹線利用客らに向けたPR活動に共同で取り組む案などが出された。また、「日進、豊明、東郷などの周辺地域も含め、もう少し広域的な連携を推し進めていく必要があるのではないか」といった意見も出ていた。
●経済産業省から愛知県に27日入った連絡によると、アフリカのジブチが愛知万博への参加を表明した。正式表明は59か国、6国際機関になった。
●文部科学省の外郭団体「科学技術振興事業団」(沖村憲樹理事長)は31日までに、愛知万博で青少年公園地区に建設される日本政府館に、直径約10メートルの球形ディスプレー(映写装置)を展示する方針を固めた。完成すれば、世界最大になる。人工衛星がとらえた地球の様子を刻々と映し出し、宇宙から見た地球を再現する。
事業団によると、ディスプレーには、電流が流れると光を発する半導体「LED」(発光ダイオード)数百万個を取り付け、全世界の地表や気象状況を鮮明に映し出す。データは、衛星から万博会場に送信され、リアルタイムの画像が映写される。政府の来年度当初予算では、「先駆的科学技術展示開発事業」として今年度補正予算と合わせて6億円が盛り込まれた。うち3億円を装置の開発に充てる。事業団が運営する日本科学未来館(東京都江東区)で、今月から設計、研究を始める。沖村理事長は「愛知万博の愛称は、愛・地球博。私たちの住む地球の美しさを見つめ直す機会になれば」と話している。

