HOME > 資料集 > 空港問題特集 >

<<バックナンバーのインデックスへ

【空港】2003.01.08-01.13の動き

●中部国際空港会社は8日までに、ヘリコプターが離着陸できる専用スペース「ヘリパッド」を、愛知県常滑市沖に建設している同空港内の2か所に設置することを決めた。2005年愛知万博の要人輸送や、防災、定期便基地などとして幅広い活用方法を検討していく方針だ。
 空港会社によると、ヘリパッドはターミナルビルの中央搭乗施設「センターピア」の北側と、空港北端の滑走路脇の2か所に設置する。愛知万博では世界の要人が空港を利用するとみられ、万博会場への輸送などに使えないか協議する。さらに「航空会社から要請があれば、定期便の運航に使うことも考えたい」としている。
 ヘリの離着陸場については、岐阜県の梶原拓知事が、「山間部からの交通手段が悪く、防災面からも東海地方でヘリのネットワークを構築する必要がある」などと、空港会社に再三にわたって要請していた。
 また、名古屋空港を拠点とする中日本航空などが、津市内にある公共ヘリポートや、鳥羽港の埋め立て予定地から定期便として空港利用者を運ぶ計画を進めている。ヘリパッドは、中部と同じ海上空港の関西国際空港で、防災用に一か所設けられている。

●常滑焼産地として知られる愛知県常滑市で、中部国際空港のアクセス道路として進められている「知多横断道路」の工事現場から良質の粘土が大量に見つかった。
粘土が出たのは市街地から東側の丘陵を削ったルート上。陶芸家養成機関の常滑市立陶芸研究所が現場を調べたところ、表層に推定約50トンの良質の粘土があることが判明した。 周辺は耐火性が高く焼成前でも傷が付きにくい良質粘土がある場所として知られていた。しかし、埋蔵範囲が狭く、掘り尽くされた状態。今では陶芸品に使う良質の粘土は他産地から買い付けるケースがほとんどで「地元では簡単には手に入らない超貴重品」(地元作家の一人)となっていた。市は昨年末、事業主体の愛知県に対し残土の譲渡を要請。工事で出る残土は全体で約50万トンとみられ、道路の盛り土に使う予定だが、県も「粘土は水はけが悪く盛り土に向かない上、譲渡要請された量はわずかで計画への影響はゼロ。地元の役に立つなら」(県知多建設事務所空港関連道路出張所)と承諾した。引き渡しは二月ごろの見通し。研究所では原則として研修生の実習用に使うが、今後の実習に支障が出ない程度の量なら、希望する焼き物関係者へも配布するという。

▲ このページの先頭にもどる