HOME > 資料集 > 空港問題特集 >

<<バックナンバーのインデックスへ

【空港】2002.07.22-07.29の動き

●中部国際空港の空港島と、対岸部の常滑市を結ぶ道路連絡橋が完成し、8月から工事用に使用される。
 連絡橋は、アクセスとなる自動車専用道路の一部で、長さ約1・4キロ、幅22・5メートル。4車線のうち2車線分ができあがった。取り付け道路との関係から海上でゆるく湾曲している。
 空港島では現在、約1700人が工事に従事し、移動には船を使ってきたが、8月からはバスでの"通勤"になる。工事資材は、陸上交通の渋滞を避けるため海上輸送を中心とする。空港島の工事の進ちょく率は6月末で、愛知県企業庁が施工する地域開発用地(107ヘクタール)が51%、中部国際空港会社施工分(着陸帯、旅客ターミナルビル用地=470ヘクタール)が75%。アクセス鉄道も連絡橋と並行する形で建設されるが、開通時期は決まっていない。

●中部国際空港建設促進期成同盟会の会長を務める神田真秋知事は25日、扇千景国土交通相や福田康夫官房長官、政府与党の幹部らをたずね、来年度予算の概算要求に向け、空港関連予算の満額確保を訴えた。
太田宏次中部経済連合会長、磯村巌名古屋商工会議所会頭、安部浩平空港会社会長ら自治体、経済界のトップが同行し、地元の熱意をアピール。予算確保のほか、アクセス整備、CIQ(税関、出入国管理など)体制の確立や、空港島に総合保税地域を設けるための関税法の改正なども併せて要望した。
大型公共事業の見直しが叫ばれる中、「空港の重要性は皆さんに分かってもらえた」と神田知事は手ごたえを感じながらも、「厳しい財政状況で空港予算を優先的に確保してもらえるかどうか。今後もしっかりと熱意を伝えていきたい」と厳しい表情を崩さなかった。

●自民党中部国際空港建設推進議員協議会(会長・橋本竜太郎元首相)の総会が25日、東京都千代田区の党本部で開かれ、中部国際空港会社の平野幸久社長が、2005年3月19日の開港予定日を前倒しする方向で検討していることを明らかにした。
協議会では、愛知万博の開幕日(2005年3月25日)と、新空港の開港日が接近していることについて、万博客を迎えられる十分な体制を確保できるかなど、懸念の声が相次いだ。 これに対し、平野社長は「開港しないと分からない問題もあり、現在の開港予定日ではトラブルなく万博を迎えることは難しい」との考えを示したうえで、「まだ開港まで2年ある。今なら早めることができるのではないか」と答えた。空港会社では今後、空港建設に関連する業者らと協議し、前倒しが可能な時期を詰めるが、早まるのは数週間程度とみられる。総会には、中部国際空港の新年度予算確保のため、東海3県の幹部や経済団体の関係者らが出席し、万博の議員協議会と共同で作業部会を設置し、議論していくことなどを決めた。

●中部国際空港開港後の名古屋空港の活性化策を探るため、県と周辺自治体の代表者、学識経験者でつくるGA空港計画検討会議(座長・竹内伝史岐阜大教授)の2回目の会合が26日、名古屋市中区の県自治センターで開かれ、近隣各県を含む広域的な機能を持った防災拠点として整備していくことなどを確認した。
また、この日の会議では委員から、「現在の国内線ビルなら床面積も余裕があるし、案内板などの機器もそのまま使える」「エプロン(駐機場)も広く確保できる」などの意見が相次いだ。ただ、延べ約2万5000平方メートルに及ぶ国内線ビルのうち使用するのは2割にとどまるため、検討会議では、採算性などについても協議していく。

▲ このページの先頭にもどる