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【空港】2002.04.23-04.29の動き

●中部空港調査会の伊藤喜一郎理事長(UFJ銀行名誉顧問)が退任し、後任の理事長に太田宏次中部経済連合会会長(中部電力会長)が就任することが22日、分かった。5月下旬に開かれる理事会で正式に決定する。
 伊藤氏は、1998年5月から理事長。中部国際空港会社の設立に伴い、空港調査会理事長だった安部浩平中経連会長(当時)が空港会社会長に就任したため、後任として調査会理事長に就いた。空港調査会は八五年に発足した財団法人で、中部国際空港会社や国から環境影響調査などを受託している。

●中部国際空港会社の平野幸久社長は24日会見し、旅客ターミナルビルへの出店第1号として、飲食ゾーンに人気のフランス料理店「クイーン・アリス」(本店・東京都)の系列店が決まった、と発表した。また、同店のオーナーシェフで、テレビ番組「料理の鉄人」などで活躍する石鍋裕さん(54)が飲食ゾーン計画の担当アドバイザーとして正式に就任した。
同社は、ターミナルビル4階の飲食、物販ゾーンについて7月をメドに基本コンセプトを公表する予定で、「クイーン・アリス」はキーテナントに位置づける考えだ。石鍋さんは、「今までとは全く違う中部新空港のあり方に興味を持った。飲食ゾーンには中部らしさを打ち出したい」と抱負を語った。

●中部国際空港建設事業で、県企業庁発注の対岸部(前島)造成工事に伴って24日、護岸に閉じ込められた魚の救出作業があり、約200匹の魚が護岸外の伊勢湾に移された。
前島は、一昨年9月から造成工事が始まり、こうした魚の救出作戦は昨年4、11月に続いて3回目。工事請負の共同企業体が地元漁協の協力を得て約40人で朝から南部の約八ヘクタールで作戦開始した。小型ボートに乗り込んだ漁師らは、水面を棒でたたきながら仕掛けた網に魚を追い込み、クロダイやボラ、フグなどを、すぐにクレーンで網ごとつり上げて護岸外に放した。

●中部国際空港の近接地域のまちづくりについて、県企業庁が三菱総合研究所に委託していた開発事業推進調査の最終報告が26日、発表された。コンセプトは「次世代の産業技術やライフスタイルが、創造・発信されるエアフロント・シティ 中部臨空都市」。大規模商業施設や、次世代産業、物流拠点の誘致などが盛り込まれた。
報告書では、まちづくりの主体として、民間のノウハウを最大限に取り込もうと、常滑市と民間企業による第3セクターの設立を提言。就業人口は1万8000人で、年間来場総数は1100万人と想定した。企業誘致については、アウトレット店やゲームセンターなどを盛り込んだ大規模商業施設、空港直結型の物流倉庫、ITSといった次世代産業の拠点の整備などを提案。企業が進出しやすいよう、税制の優遇措置の導入も示された。また、開発地域全体の環境や景観にも配慮。クリーンエネルギーシステムの活用、利用者が水や緑に親しめるキャナル(運河)、人工海浜の整備を盛り込んでいる。
企業庁は、調査結果をたたき台にして、まちづくりの基本となる推進計画や企業進出の指針を、本年度の早期に公表する方針。

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