愛知民報

【18.05.20】愛労連 最賃生活体験 「しんどい、金が足りない」

 愛知県労働組合総連合(愛労連)はこのほど、2月1日から28日まで組合員に呼びかけておこなった「最低賃金生活体験」の結果をまとめました。
 最低賃金生活体験とは、愛知県の最低賃金(最賃)の時給871円で実際に生活する取り組みです。
 週休2日で1日8時間月22日の就業で得られる収入15万3296円から厚生年金、健康保険、雇用保険、所得税、住民税を差し引いた12万4919円での生活を1カ月体験するもの。
 同体験に今年、100人を超える組合員が参加。全支出を家計簿に記入し、生活費が最賃を超えないよう努力しました。愛労連に家計簿を提出した54人のうち、最賃額内に収まったのは9人で、残り45人は支出が収入を上回る赤字に。
 最賃生活を体験した組合員の声は、▽歯医者やインフルエンザで医療費がかかった▽車を持たず、医者に行かず、生命保険をかけず、貯金せず、飲み会に行かなければ最賃生活はできる▽ガマンの連続は体や精神に支障をきたす▽しんどい。金が足りない。生きている楽しみがない▽月7万円の奨学金の返済がなければ収まるなど。
 最賃生活体験の結果は、愛知地方最低賃金審議会に提出されます。
 愛労連は7月下旬に各県ごとに議論が始まる今年度の最賃改定にむけ、時給1000円以上の最賃実現を求める要請署名に取り組んでいます。