愛知民報

【16.04.03】「貧困大国」脱却を 日本共産党愛知県委員会 つどい開く

 日本共産党愛知県委員会は3月26日名古屋市内で、「脱『貧困大国』―国会報告と活動交流のつどい」をひらきました。本村伸子衆院議員が国会論戦を、各分野の市民が生活援助の活動を報告。たけだ良介参院比例予定候補、すやま初美参院愛知選挙区予定候補が司会を務めました。
 

暮らしと経済を立て直そう

 本村伸子衆院議員は、国会で貧困問題を取り上げているのは日本共産党だけであり、「貧困と格差をただし、暮らし最優先で経済再生をはかる4つの提案」をおこなったと報告。「4つの提案」を紹介しました。
 18兆円を超すトヨタの内部留保にふれ「その一部の活用で抜本的な賃上げと下請け単価引き上げができる」と強調。
 若者支援では、10年間で大学の学費半減▽月額3万円の給費奨学金を70万人に▽最低賃金をいますぐ時給1000円に引き上げ、1500円をめざす政策を紹介しました。

貧困と格差をただし、暮らし最優先で経済再生をはかる4つの提案

?消費税の10%増税を中止する
?社会保障を削減から充実に転換する
?人間らしく働ける雇用のルールをつくる
?TPP交渉から撤退し、日本の経済主権を回復する

各世代・分野で運動広がる

 名古屋市北区の「わいわい子ども食堂」の杉崎伊津子さんは「子どもたちの居場所をつくる」、元教師の吉原経夫さんは「ビラを見て参加する生徒もいる」と無料塾の取り組みを報告。
 元児童相談所職員の水谷英三さんは「貧困は児童虐待につながる」と指摘しました。
 ブラックバイト対策弁護団の金井英人弁護士は「試験のときでも休めないブラックなアルバイトが横行している。高学費と奨学金ローンが要因」と述べました。
 愛知県労働組合総連合の龍尾由美子さんは「25歳ひとり暮らしの生計費は最低でも時給換算1300円以上が必要」として最低賃金引き上げを主張。
 愛知県商工団体連合会の三浦孝明さんは税や国保料の負担に苦しむ自営業者の実態を報告しました。
 元生活保護ケースワーカーの清水悦子さんは生活保護の申請を遠ざける?水際作戦?の根絶と職員増員を訴え、愛知県民主医療機関連合会の島崎宏行さんは経済的理由による受診遅れで死亡事例が発生していることを告発しました。全日本年金者組合愛知県本部の武田節さんは年金引き下げ反対訴訟への支援を求めました。

市民の活動報告

?「子ども食堂」の開設
?無料塾の取り組み
?児童相談所の活動と虐待防止
?ブラックバイトと奨学金返済
?若年労働者の最低生計費調査
?中小業者の苦境と社会保障
?生活保護ケースワーカーの活動
?医療・介護の危機打開の取り組み
?年金削減反対訴訟、高齢者の生活苦

閉会あいさつ

 
★国に責任果たさせる たけだ良介さん(参院比例代表)

 国民に自己責任を押し付ける安倍政権は、国民の命と暮らしを守るという最低限の役割を放棄していると痛感しました。
 この怒りを持って国会に進出する決意です。

★社会保障充実と賃上げを すやま初美さん(参院愛知選挙区)

 子どもや若者から高齢者まですべての世代、分野にわたって、貧困問題の解決が求められています。
 社会保障の充実と最低賃金引き上げに向け、国政で力をつくします。

★国民の願いに応える 本村伸子さん(衆院議員)

 5野党は、戦争法廃止法案のほか、介護・福祉職の賃上げ、児童扶養手当拡充、保育士処遇改善の法案を衆議院に提出しました。安倍政権の暴走と対決し、国民の願いに応える政治実現へがんばります。