愛知民報

【16.01.17】愛労連が新春学習会 貧困と「個人の尊厳」を学ぶ

 愛知県労働組合総連合(愛労連)と愛知国民春闘共闘委員会(愛知春闘共闘)は9日名古屋市内で、新春学習会を開き、約160人が参加しました。
 主催者あいさつした榑松佐一愛労連議長は、戦争法に反対するたたかいの広がりに触れ「個人が自覚的にデモに立ち上がっている。戦争法が強行されても怒りは収まっていない」と述べ、同法廃止・安倍政権退陣を求める運動と春闘勝利を呼びかけました。
 大内裕和中京大学教授が講演。新卒社会人に数百万円の借金を背負い込ませ、滞納者に厳しい取立てをおこなっている日本学生支援機構の奨学金の抜本的改善を訴えました。
 大内氏は「学生が奨学金を借りる理由は高い学費、世帯年収の減少、高卒就職の困難。返済が不安な学生は学業に支障をきたす?ブラックバイト?をしている」と指摘。給付制奨学金実現、ブラック企業・ブラックバイト規制、最低賃金引き上げを強調しました。
 また大内氏は奨学金返還免除と軍事動員を抱き合わせにする経済的徴兵制の危険を警告。「生存権を定めた憲法25条を生かすことが、戦争放棄を定めた9条を実質化させる」と述べました。
 落語で憲法を普及している「八法亭みややっこ」こと飯田美弥子弁護士が「憲法噺(ばなし)」を演じました。飯田氏は自民党が「公の秩序」を口実に、憲法13条に定められた個人の尊厳を破壊しようとしていることを厳しく批判。「国民の内心に国家が踏み込むもの。絶対やってはいけない」と述べました。