愛知民報

【13.11.24】新城市議選 浅尾氏トップ当選 「頼りは共産党」

 11月10日投票の新城市議選で、日本共産党の浅尾洋平さん(36)が2076票(得票率7・54%)を獲得しトップ当選しました。前回市議選の党候補の2・60倍、今年7月の参院比例票の1・22倍の得票でした。
 

病院充実で 世代超え

 当選した浅尾さんは「市民病院の充実を求める声が市内全域から上がった」と言います。
 同市では自民党政権による医療切り捨て政策の下で医師不足に陥り、産科は休止、救急外来は患者の受け入れ制限が続いています。
 同病院の看護師だった浅尾さんは現場の困難を経験し、医師確保を国や県に働きかける運動に取り組んできました。「作手や鳳来地域には診療所しかなく、重症患者は岡崎、豊川、豊橋、足助と遠方に回されますから、患者さんは不安です」
 選挙で浅尾さんは、市民病院の救急外来拡充や産科復活を訴えました。元患者から「病院が大変な事態だから頑張りなさい」「亡くなった夫の看取りまで世話になった」などの声が寄せられました。
 若い世代から、「市内にお産できる病院がほしい」と産科復活や小児科充実を求める声が上がりました。
 浅尾氏の地元に住む岩橋和雄さん(66)は「病院問題で世代を超えて洋平君への期待が広がった」と話します。

火がついた 住民の怒り

 
 4年前の前回市議選で日本共産党が議席を失ってから、同市の国民健康保険税は4年連続で議員の全員賛成で値上げされ、県内トップ水準の高額になりました。
 日本共産党はビラで同党議員がいる時といない時の違いを知らせました。市民の中に「共産党市議が必要だ」という声が立場を超えて広がりました。
 浅尾さんを応援した原田邦義さん(63)は「共産党が議会にいないとダメという声がたくさん寄せられました。オール与党議会で、国保税の値上げやハコモノ優先行政が不問にされていることを市民は理解していました」と言います。
 9月の台風18号による土砂崩れで同市の鳳来地域の国道が寸断さました。
 地元区長が自民党県議に復旧を要請しても動かず、県の建設事務所に働きかけたのは浅尾さんでした。これは共産党のビラで住民に報告されました。国道を利用する愛郷集落は「浅尾支持で固まった」と言われます。
 浅尾さんの母・栄子さん(70)=元党市議=が電話で支持を訴えたとき、受話器の向こうから「愛郷の人は“共産党だけが頼りだ”と言っている。私も洋平君に投票する」の声が返ってきました。
 建設事務所は最近、浅尾さんに「来年2月の予定を繰り上げて、12月下旬までに復旧する」と知らせてきました。浅尾市議の成果第1号です。

空洞化した 自民党政治

 浅尾さんは、市民病院拡充、国保税引き下げ、子育て支援強化の「3つのまちづくり」政策とともに、安倍政権の暴走と対決する共産党の立場を訴えました。秘密保護法反対の演説をした日の夜、話を聞いた人が電話で「あなたの言うとおり「あなたの言うとおりだ。安倍内閣は戦争する国づくりをしている。参院選で共産党が伸びた理由がよく分かった」と、支持を表明しました。 
 地元区長が選挙後、浅尾氏に言いました。「地区ではどの候補も推さなかった。地域推薦の時代は終わった」
 自民党の地域支配が崩れています。

躍進の流れ本格的に 日本共産党 愛知県委員長 岩中正巳

 参議院選挙での日本共産党躍進で、本格的な?自共対決?時代が始まりました。
 共産党は、自民党政治の暴走を止めたいという有権者の願いを託せる唯一の党です。共産党以外に、自民党批判の?受け皿?政党はありません。新城市議選でも、そのことが浮き彫りになりました。
 共産党躍進の流れを本格的なものにする点で、消費税増税、原発再稼働、TPP参加、改憲などあらゆる面で暴走する安倍政権と正面から対決し、抜本的対案をかかげ、国民運動と共同する日本共産党の政治姿勢を多くの県民の中に広げていくことが決定的に重要です。
 そのことが、2015年の地方選で躍進し県議会の議席奪還、遅くとも16年までに行われる国政選挙で躍進をかちとる力になります。
 躍進の最大の保障は強く大きな党づくりです。私たちは来年1月の第26回党大会をめざして党勢拡大の特別期間に取り組んでいます。党員、支持者のみなさんの奮闘と協力を心から呼びかけます。