愛知民報

【13.03.03】河村市長 地下鉄の民営化ねらう 

 「名古屋市株式会社」をつくるという河村たかし市長。ねらうのは、行政を民間企業にまかせる「民営化」です。

 同市長は、「区役所を民間でやったらどうかと言っとる。中区役所をユニクロにやってもらおまい、とかね。動物園だって名古屋城だって地下鉄とかも含めていくらでもある。区役所や行政本体を民間でやることになると、ほとんどできます」(「中日」2月5日付)と公言しています。

 名古屋市を福利増進・人権保障の公共機関から利益追求の営利会社に切り替えようというのです。

 河村市政は、2011年に中村区の市立城西病院を民間医療法人に売却しました。城西病院は市営時代、内科、小児科、外科、整形外科、眼科、皮膚科、産婦人科、歯科など11科と305の病床を持つ総合病院でした。民間病院に変った現在では内科、整形外科、眼科の3科、120床に減り、総合病院の機能はなくなりました。河村市政は12年には市立守山市民病院も民間医療法人に売却しました。

 河村市長は地下鉄の民営化もねらっています。大阪市では維新の会代表の橋下徹市長が現在開会中の市議会に、地下鉄・バスを民営化する市営廃止条例案を提出。これに反対し、公営交通の存続・充実を求める市民運動がおきています。

 いま、公営で福祉・市民サービスを充実するのか、それとも、企業利益優先の民営化でそれらを切り捨てるのか―。名古屋市の重大争点になっています。