愛知民報

【12.11.11】民自公と 「第3極」 生活保護バッシング 社会保障切り捨て くらし・命への攻撃

 
 民主党政権のもとで貧困化が止まりません。愛知でも生活保護件数は過去最多。野田政権は「生活第一」の公約を投げ捨て、弱肉強食の新自由主義政策に逆戻りしました。民自公談合で、消費税大増税と社会保障切り捨てへの暴走です。「第3極」という橋下・維新の会は生活保護バッシングの急先鋒、愛知・名古屋の大村・河村派も自己責任路線です。これにたいし、生存権擁護・生活保護拡充を求める国民的な連帯と運動が広がっています。日本共産党は、消費税に頼らない社会保障再生の「提言」を出し、貧困打開の展望を示しました。 

生存権守れ――市民が連帯 ?政治のせいで 貧困になった?

 2日㈮の朝8時、名古屋市中村区役所・福祉事務所前に、バッグを3個抱えて座り込んだ60代の男性。「2年間も仕事がなく野宿している。今日はここでシャワーを使わせてもらう」と言います。
 業務開始直後に、福祉事務所のイスは生活保護の相談者や住居喪失者で埋まりました。
 笹島診療所と生活保障支援ボランティアの会のたちが相談者を援助しています。パンフレットを渡して保護制度を説明し、相手が希望すればケースワーカーとの面談に立ち会います。
 「働きたいから保護は申請できない」という男性に、「保護は働きながら受けられる。あきらめないで」と励まし、仕事探し、保護申請時にアパート入居を希望することなどをアドバイスしました。
 最近、区内に住居を持つ人や就労可能年齢の人たちの保護申請が急増しています。
 ボランティアの舟橋憲秀さんは「低年金で生活できない高齢世帯が多い。若い夫婦でも夫が失業すれば生活保護を受けざるを得ない。政治のせいで貧困に追いやられているのに、生活保護バッシングは許せない。必要な人は誰でも生活保護を申請できるようにすべきだ」と指摘します。

生健会などが相談会

 豊橋市では生活と健康を守る会が相談会を行ったり、日本共産党などと連携し、生活困窮者の?駆け込み寺?としての役割を果たしています。
 派遣切りで家賃を滞納し住居を立ち退かざるを得なかった60歳の男性、派遣切りにあい精神疾患を患った40歳のペルー人、年金が少なく医者にかかれない人……。相談者の個別のカルテをつくって継続的な支援を行っています。

憲法25条の否定に 自治体ケースワーカー

 政府は、生活保護利用者の制度からの締め出しや保護費削減のため、扶養を断る親族への説明責任、医療費の一部負担導入などを検討しています。これは、政治がみずから憲法25条を否定する動きです。国民の暮らしも自治体ケースワーカーの仕事も大変なことになります。保護費を減らす道は、派遣労働の規制、年金充実、大企業の勝手な首切りを認めないなど、貧困そのものをなくしていくことです。

社会保障の充実こそ 反貧困ネットワーク あいち 藤井克彦さん

 生活保護受給者が増えるのは不安定な雇用や雇用保険の不十分さ、低年金などで貧困が広がっているからで、保護制度が悪いのではありません。政治家は貧困対策、公的な就労保障に力を入れる必要があります。
 社会保障制度を充実すれば保護費は減らせます。逆進性の高い消費税増税ではなく、大企業に続けてきた減税を元に戻し、富裕層に応分の税負担を求めれば、社会保障に必要な財源は確保できるはずです。

国は生保の職員ふやせ 愛知県生活と健康を守る会連合会会長 高柳大太郎さん

 全国で生活保護を受けている人は210万人を超えていますが、それでも今年6月の捕捉率は約2割です。
 生活保護切り捨ての背景に、ケースワーカーの多忙があります。80世帯に1人の配置が定められているのに1人で130世帯抱えている例もあります。窓口に経験を積んだ職員が配置されていない問題もあります。
 国は、自治体が生活保護を必要としている人を十分把握できるだけの人員確保の予算をつけるべきです。

全力で生存権まもる 日本共産党衆院 東海比例予定候補 かわえ明美さん

 私は大学で社会福祉を学び、それを実現するため政治に参加しました。生活保護基準は賃金や年金の基準になっています。
 保護の切り下げは生活と社会保障全体の切り下げです。
 いま必要なのは、新自由主義構造改革によってズタズタにされた社会保障の再生です。
 それができるのは、企業団体献金を一切受け取らず、大企業中心主義と対決する日本共産党です。国民生存権を守るため、国会に送ってください。