愛知民報

【12.07.01】消費税増税とセットで社会保障解体新法 民自公3党の暴挙ゆるさない 強行採決に抗議

 
 民主・自民・公明が密室談合の末、衆院で強行可決した「社会保障制度改革推進法案」。消費税増税と一体で社会保障の基本を「公助」から「自助」に切り替える反憲法法案です。給付削減と負担増を国民に押しつける社会保障解体路線の法制化です。

憲法25条くずず 「自助」おかしい 愛知県社会保障推進協議会議長 徳田秋さん

 社会保障とは生存権そのものであり、「自助・共助・公助」という考え方自体がおかしい。政府は「負担なくして給付なし」という考えで社会保障を民間保険と変わらないものにしようとしています。社会保障の概念そのものがひっくり返えされかねない重大な事態です。

介護営利化 実費負担しいる 介護の充実を求める会愛知連絡会代表世話人 赤星俊一さん

「介護サービスの範囲の適正化」をうたう法案は利用抑制にさらに拍車をかけます。営利企業が行う保険外サービスへの誘導が露骨です。軽度者が家事援助を利用するには実費を負担しなければならなくなります。保険外しで低所得者から介護サービスを奪ってはなりません。 

保険外増やす 継承者は実費に 愛知県保険医協会副理事長 板津慶幸さん

 改革推進法案で後期高齢者医療制度廃止の公約は「国民会議」の議論に棚上げされ廃止をやめました。「保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図る」としており、軽い病気を保険給付から外すなどの動きが心配です。法案は患者負担増を狙ったもの。私も反対です。

反対の声大きく 消費税をなくす愛知の会代表 大島義満さん

 輸出大企業は消費税を増税しても?戻し税?で儲かるから笑いが止まらないでしょう。増税が社会保障に回るなんて、大ウソです。「60年近く働いてきたのに年金は下がる一方で増税とは何だ」など怒りが広がっています。「ダメなものはダメ」と反対の声を上げ続けましょう。 

生活保護改悪 餓死多発 愛知県生活と健康を守る会連合会会長 高柳大太郎さん

 貧困で生活保護制度を頼って役所の窓口へ行っても追い返される事態が多い中、餓死や孤立死などが多発しています。法案は、給付水準の引き下げや就労の促進強化など、生活保護制度の活用をますます国民から遠ざけ、餓死や孤立死を増大させます。絶対反対です。  

こうすれば財源ある 衆議院議員 佐々木憲昭さん

 社会保障制度改革推進法案は、▽「自助・自立」を社会保障制度の基本にする、▽医療・介護給付を削減する、▽生活保護の水準を引き下げる、▽消費税を社会保障の主要財源にするという内容です。

 私の追及に、提案者側の自民党議員は「自民党の哲学がつらぬかれている」と答えました。憲法25条が定める国の社会保障責任を投げ捨てる歴史的な大後退です。

 ムダの削減、法人税減税や金持ち減税の中止、能力に応じた民主的税制をやれば、消費税に頼らずに社会保障の財源をつくる展望が開けます。

 国民世論に背き、危機的状況にあるのは民自公です。

 悪法を廃案にするため、全力でがんばります。