愛知民報

【12.02.05】日本共産党豊川市議 佐藤郁恵さん ネットテレビ1時間 党を語る

 民主、自民の二大政党政治に多くの国民が失望し、これに変わる新しい政治を探求するなかで、日本共産党への関心が高まっています。同党の佐藤郁恵豊川市議は1月21日、「豊橋ネットテレビ」の生中継番組に出演。「豊川初の女性議員としてすでに7期にわたり活躍中の佐藤郁恵豊川市議会議員に伺います」と題して、1時間に及ぶインタビューを受けました。市議会のことだけではなく、政治改革のあり方、日本共産党の自主独立路線、90年の歴史など、党の全体像を語るものになりました。番組の途中からネット視聴者から次々質問が寄せられ、佐藤議員はその一つひとつに丁寧に答えました。
 

議員になったときは? 消費税反対訴えトップ当選

 最初に司会者は、議員になる前のこと、議員になったきっかけ、市議7期の活動で一番印象に残っていることを質問。佐藤議員は、小・中学校で教員を10年間つとめた後、議員になった経過を次のように話しました。

 佐藤 私が立候補した時(1989年)は市議選の買収で12人が逮捕され、その補欠選挙でした。当時は消費税が導入された直後で、消費税反対を訴えてトップ当選させていただきました。

 議会では、いろんな人の悩みや苦しみを取り上げてきました。とくに私自身も子育てに苦労しましたから、仕事と子育ての両立のために、みなさんと一緒にいろんな制度を充実させてきた。それが、女性議員第一号として働いてきた、一つの意味だったと思います。

真の政治改革は 司会「政党助成金はおかしい」

 政治改革では、野田政権がねらう衆院比例定数削減と、年間320億円もの政党助成金がテーマに。

 司会者は「国会議員の定数、比例代表を減らすと少数政党は不利だということですが」と質問しました。

 佐藤議員は、比例代表は得票に応じて議席が配分され民意を反映する制度であり、この定数を削減し二大政党が議席を独占する小選挙区制中心にすれば、民意が国政に届かなくなると説明しました。

 司会者は「政党助成金はおかしい。共産党が受け取らないのが当たり前だと思います」と発言。

 佐藤議員は、政党が税金で運営されることの間違いを指摘。「自分たちで党費を集めたり、国民の浄財に依拠するのが、本来の政党のあり方」「議員定数削減よりも、政党助成金を廃止した方が大きな財源が生まれるし、その方が国民の暮らしに役立ちます」と訴えました。

 司会者は「私も本当にそう思います。どう考えても政党助成金はおかしい」「議員を減らせば良いというものではないですよね」と応じました。

「自主独立」路線 ソ連、中国の干渉とたたかう

 司会者は「共産党が政権を担うと、土地や資産が没収されると心配する人もいるんですが、実際はどうなんですか」と率直に質問してきました。

 佐藤議員は、昔のソ連や中国の共産党が国民を抑圧した間違った路線が社会主義や日本共産党への誤解につながったこと、日本共産党はソ連や中国の干渉とたたかい、自分の国のことは自分で決めるという「自主独立」の立場を貫いてきたことを丁寧に話しました。

 日本共産党がめざす当面の改革は、原発、TPP、米軍基地などの問題で、財界とアメリカ言いなりの異常な政治を正し、資本主義の枠内で、国民が主人公の?ルールある経済社会?をつくることだと述べました。

 司会者は「世の中をひっくり返すということではなく、いまの政治の悪い点を直していくことですね」と述べました。

 佐藤議員が、「共産党は独裁とは無縁。共産党がかりに政権を取っても、国民が共産党以外の党を選べば政権が交代する。民主主義を徹底する立場です」と述べると、司会者は「私が言ったような心配は全くないわけですね」と発言。佐藤議員は「全く心配ありません」と答えました。

共産党への信頼 党との響きあい さらに共同を

 司会者は「今のお話で、素晴らしい政党だということが分かるんですが、どんな方々が共産党を支持しているのか」と尋ねました。

 佐藤議員は、日本共産党は侵略戦争に一貫して反対し、そのために投獄されたり命を奪われる弾圧の中でも90年間も党の旗を守り抜いてきたこと、他の党は戦争に賛成したために戦後は党名を変えなければ出発できず、日本共産党は党名を変えずに出発できた唯一の政党だと説明。

 侵略戦争に命がけでたたかったことが党への信頼となり、多くの人が党の一員となった歴史を語りました。

 そして今、民主党や自民党に国民の失望が広がり、TPPや消費税増税の問題などで怒りが高まるなか、日本共産党との響きあいが各地で広がっていることを紹介。「共産党の役割が大事になってきています。ぜひ若い方も含めて、いろんな人たちとの共同を広げていきたい」と語りました。

 司会者が「創立から90年間、党名を一度も変えず信念を貫いているということですが、ソ連が崩壊したときに日本共産党も名前を変えた方が良いんじゃないかという議論がよく聞かれました。実際に変える議論はありましたか」と質問。

 佐藤議員は、ソ連が崩壊した時にもろ手をあげて喜んだ経験を紹介。「青空が見えたような気がしました。それまでソ連が他国に侵攻したとかの事件が起きるたびに、日本共産党も一緒だと宣伝されてきました。その巨悪がなくなったわけですから。澄んだ目で、率直な目で日本共産党を見てもらえる条件ができたと思いました」と語りました。

視聴者との対話 大企業に雇用責任果たさせる

 番組中、視聴者からツイッター(インターネット上の短文投稿サイト)で次つぎ質問が。「公務員の給料は高すぎないか」「若年層の雇用を支える施策はありますか」「高齢者が高齢者を介護している状況があります」「施設介護だけでなく在宅介護にも手厚い支援を」……。

 佐藤議員は、公務員賃金について「民間の給料が下げられすぎたことが問題です。労働者を使い捨てる派遣という働き方をやめさせ、みんなが家族を養って生活できるようにすべきです」と発言。若者の雇用確保では「医療や介護は大きな雇用の場で、労働者の賃金改善などに国が大きく踏み出すことが必要。大企業には雇用拡大の社会的責任を果たさせるべきです」とのべました。

 その他の質問にも次つぎ答え、ネット視聴者と対話しました。