愛知民報

【12.02.05】私も言いたい URへ要望する大幸東団地住民の会代表 山本三七子さん 「高齢に家賃過重」

 独立行政法人・UR都市再生機構の賃貸住宅家賃が高すぎ、大きな問題になっています。名古屋市東区の大幸東団地では、住民たちが収入に見合った応能家賃を求めてURへの要求運動をすすめています。団地住民の会の山本三七子代表(68)に聞きました。

 私は大幸東団地に住み始めて約4年になります。「築30年を超える古い団地なのに家賃が高い」と感じていました。年金受給額の5~6割が家賃で吹き飛びます。「年金が月に9万4000円で家賃が5万7700円」「年金が月12万円の住民の家賃が6万7700円」―。こんなに高くては暮らしていけません。

 私は約1年半前、「家賃を公営住宅のように収入に見合ったものにしてほしい」という一点で共同する住民有志の「会」を立ち上げました。一軒一軒訪ねたり、集まりを持ったりしながら対話を重ねてきました。

 運動を進める上で、日本共産党名古屋北西地区委員会や地元の党支部とも協力、連携しています。共産党支部の主催で住宅問題をテーマにした「つどい」も開いてもらいました。

 「会」は昨年12月22日に、UR中部支社に要望書を届け、交渉の席を設けました。日本共産党から、かわえ明美衆院比例東海ブロック予定候補者に参加してもらいました。

 UR側は「支社には権限がない」と“逃げ”の答弁で、さらに滞納への対応について「3カ月分を敷金で相殺したうえ、裁判で明け渡しを求める」と言ったのには腹が立ちましたね。思わず私は「窓口で責任を持って分割払いを認めなさい」と厳しく追及しました。

 「会」の賛同者は高齢者が多い。子どもたちが巣立った後も住み続けている方も少なくありません。公営住宅入居を希望する人もいますが、県や名古屋市が県営・市営住宅の新規建設をしないため抽選の倍率が高く、希望がかないません。

 かつては交通の便が悪い団地でしたが、近年では地下鉄も開通し、スーパーや病院も近くにできました。

 だからこそ家賃にこだわって、もっと住みやすい団地を実現するための草の根の共同を広げたいと思っています。

 【大幸東団地】名古屋市東区砂田橋三丁目。1433戸。1981年に全棟完成。月額家賃は5万5200円~7万9300円。