愛知民報

【10.08.29】戦場につながる愛知県 ヘリ空母など海上自衛艦が伊勢湾で訓練 侵略的強化まざまざ

 今年は1960年の日米安保条約改定から50年。「日米同盟の深化」を掲げる民主党政権のもとで、自衛隊の海外派兵体制が一段と強化されつつあります。愛知県内の港湾や空港の軍事利用が広がり、平和運動関係者から「愛知の平和が危機に直面している」と懸念の声があがっています。

「軍艦マーチ」

 
 名古屋港は総取扱貨物量全国1位(2008年度)の商業・貿易港です。この日本一の商業港に米海軍や海上自衛隊の艦艇の入港が常態化しています。

 同港に20日、伊勢湾での洋上訓練のため、イージス艦「こんごう」など4隻が軍艦マーチの演奏のなか入港。同日、四日市港には海上自衛隊最大のヘリ空母「ひゅうが」など9隻が入港しました。「こんごう」は環太平洋合同訓練(リムパック)に参加し米海軍と合同演習した艦です。

 伊勢湾での今回の洋上訓練は「海難救助」が目的といいますが、21、22日の体験航海や一般公開では、隊員が対空・対潜水艦ミサイルの使用方法、機雷掃海作業の手順を説明。海外での作戦を想定していることがうかがわれます。

米軍再編どう影響

 
 県営名古屋空港を使用する航空自衛隊小牧基地は隊員1700人、C130輸送機16機、KC767空中給油輸送機4機が配備されています。国内最大の空輸部隊の基地です。

 沖縄の米軍普天間基地のヘリコプター部隊や嘉手納基地の戦闘機部隊の訓練本土移転が計画されていますが、小牧基地への移転の可能性は否定されていません。地元自治体は県営名古屋空港の米軍使用反対の声をあげています。